「豊田章男会長の取締役再任案について株主へ反対を推奨する」という記事が出回っている

昨日あたりから「豊田章男会長の取締役再任案について株主へ反対を推奨する」という記事が様々なメディアに出てくる。どういうことか? アメリカっていろんなことで上手にお金を稼ぐ人や企業がいる。今回話題に出てくるのは「議決権行使助言会社」と呼ばれるモノ。株を持っている人なら解る通り、株主には『議決権』という権利を与えられており、株主総会の時に行使できる。行使とは「反対」と「賛成」の票を入れること。

普通の人は行使すらしない。そういったトコロに目を付けたのが議決権行使助言会社である。本来の目的は、表向きだと投資家を守るためということになる。企業の分析を行い、正しい経営をしてもらうよう株主からプレッシャーを掛けるというもの。例えばホンダや日産の如く、今の経営陣に任せておいたら株主の損になると判断した場合、議決権行使助言会社が「反対票を!」というアドバイスをする。このあたりは「魚心あれば水心」だ。

企業が「ぜひともコンサルティングをお願いしたい」となれば「よしよし」。実際、ホンダも日産も株主に対し「三部社長を降ろせ」とか「日産の取締役人事に反対しろ」みたいな話にならない。どちらも円高に振れたら厳しいのに! 逆に相手にしなければ「いいんだな!」になる、ような気がする。そのあたりは全く解らない。ただ直近のトヨタの経営内容とホンダや日産の経営内容を見ると、業績を分析したら危ういのがドコか明確に解ると思う。

今回「豊田章男会長の取締役再任案について株主へ反対を推奨する」と主張しているのは、ISS(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ)とグラスルイスという議決権行使助言会社だ。反対する理由として「トヨタグループで多発した不正問題は長い期間トヨタの経営トップだった豊田会長に説明責任があるから」。併せて早川茂副会長も「ガバナンスに問題あり」として反対票を投じろとアドバイスしている。両社の主張、正しいか?

豊田章男さんが社長時代の時に起きた不祥事は全て自ら出てきて説明しているし、情報の開示もカンペキに行った。会長になってからの不祥事については立場的に佐藤社長が対応すべきで、これまた情報の開示は文句なし。このあたり、不正問題についての私の記事を読んで頂いている人なら説明するまでも無かろう。したがって両社が反対しろといっている明確な理由は思い当たらない--といった報道が公平だと思うのだけれど、日本のメディアはお決まりのパターンだ。

大企業の足を引っ張ればカッコいいと思っているだろう。議決権行使助言会社や、反対票を投じろと言ってることについて喜んで鵜呑みの報道をしているメディアには残念ながら、トヨタの株主に於ける豊田章男の信頼度は盤石であります。

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6 Responses to “「豊田章男会長の取締役再任案について株主へ反対を推奨する」という記事が出回っている”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    会社の株だの議決権だのというと、昭和マンガ「男一匹ガキ大将」を思い出します。

    あれ、少年マンガだったんですよね。今思うと、企業買収と陰謀渦巻く凄い内容でした。

    本題ですが、記事のなんちゃら会社は、トヨタの対極にいる金儲け第一のハッタリ野郎でしょう。

    逆にトヨタには、奴らを踏み台にして、真っ当な主張を展開して欲しいと思います。もっとも薄っぺら過ぎて、踏み台にもなりませんやね。

  2. 黄色いジューク より:

    日産ユーザーですが、豊田章男会長が社長さん時代のリーダーシップに共感し、少しだけですがトヨタ株を持ってます。
    この方がいる間はトヨタは安心だと思ってます。

  3. youcat より:

    鵜呑みの情報を鵜呑みにするような輩はそもそも論として投資家や株主の資質なし!

    それに、日本経済の柱でもあるトヨタとブランド戦略としての中興の祖とも言える豊田章男会長を無碍にできる投資家や株主がいるとも思えないです。

    国内の助言会社が言うならわからないこともないですが、外野にとやかく言われてハイハイと言う事聞かないでしょうね。

  4. MotoK より:

    最近のトヨタの企業姿勢や戦略に感銘を受けてユーザーになりました。ここ十数年のトヨタを取り巻く環境は欧米人からの度重なる嫌がらせを受けてきたわけですが、それにもめげず強力なリーダーシップを持って推し進めてきたのが豊田会長ですね。そのあるべきリーダーの姿は世界に誇れると信じています。そこにこの騒動ですからまた欧州勢の嫌がらせが始まったとしか思えません。
    世界一の自動車企業に集る甘い汁を吸おうとする輩は放置するしかないですね…潰してやりたいけど❗️

  5. トヨタ車ユーザー より:

    こういう議決権行使助言会社は、自分の考えが通らないと、今度は「日本の企業は閉鎖的だ」とかってウダウダ言ってくるのでしょう(セブン&アイホールディングスとハゲタカファンドの攻防がいい例)
    大きなお世話!という言葉を英訳するとどんな言葉になるのか、ググってしまいそうです。悪銭身に付かずとでも言ってやればいいのか…。

  6. しんたろ より:

    株主総会が近くなってくると色々な有象無象が出てくるのは洋の東西を問わないというのか。
    「モノ言う株主」ってのもなんとなく近い気もするんですが(単に無知なだけ?)今回の「議決権行使助言会社」ってのは一読した限りですが現代の「総会屋」って感じのイメージ。

    総会屋だと反社扱いの報道で、あめりかからの似たような動きにはありがたがって尻馬に乗るあたり、日本の経済紙もお里が知れますな(笑)

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