お母さん。あのARIYA、どこにいっちゃんたんでしょう?

どうやらbZ4Xやソルテラは順調に開発が進んでいるらしく、試乗会の連絡も入ってきた。春休みまでには詳細な試乗レポートなど出回り始めると思う。けれど価格を発表し先行受注も開始するなど圧倒的に先行しているARIYAのウワサを全く聞かない。日産のWebだと「2022年1月27に販売を開始、本日発表の日産アリア B6は、2022年3月下旬に発売致します」。

参考までに書いておくと、ARIYAのプロトタイプが登場したのは2019年10月の東京モーターショー。普通、東京モーターショーでデビューした市販予定車は1年後くらいまでに発売となる。けれどARIYAの場合、2020年7月に詳細な発表を行い「1年後くらいに市販予定」とアナウンスされた。そして2021年6月4日に上級グレードから価格を発表し、受注開始。

その後、2月13日時点で何の情報も無い。ARIYAをオーダーした人に対する連絡すらないという。いや、100歩譲って3月下旬から納車が始まるのなら同業者に対するロングタイムリードも始まっているハズなのだけれど、それも無いようだ。もしかしたら開発に遅れが出ているのだろうか? 買った人は現在乗っているクルマの乗り換えなど、準備しておかなくちゃならないことだって多い。

先日も軽自動車の件でユーザー不在と思われる対応をしたけれど、今回も徐々に不満が溜まり始めているようだ。このままだとbZ4Xやソルテラに乗り換える人だって出てくるかもしれない。いや、アイオニック5だってクルマ通の多い私の読者の皆さんから好評。いずれにしろ2019年10月にプレミアされたクルマが2022年2月時点で情報無しって異常事態です。

参考までに書いておくと、電気軽自動車のリコール問題について「情報出さないと国沢という評論家が書いているけれど、原因究明から国交省への報告、改良までやったら2ヶ月は掛かる。当然だ」とプンプンの日産社員も多いと聞く。確かに2ヶ月は掛かるだろうけれど、その間、何の情報も無いということなど、少なくとも私がこの業界に入って一度も聞いたこと無い。

N-WGNのトラブル

直近の10年でも生産中断になるほどの大きいトラブルは2回。アウトランダーPHEVの電池と、N-WGNの電動パーキングブレーキです。この2つ、生産中断になった直後に情報入ってきた。N-WGNで言えば2019年9月7日あたりに出荷停止になっている。私が知ったのは9月中旬。そして9月29日にはほぼ全ての情報を私のWebで紹介出来ている。

アウトランダーPHEVの電池トラブルは2013年3月18日に水島工場の検査ラインで発火。27日に原因不明の状況で「バッテリー火災」という正式リリースを出す。私は3月28日に1報を。4月25日に原因を含めた詳報を書いてます。もっと詳しく書くと、いわゆる「バックチャンネル」で情報交換出来ていた。事故の詳細って公表されないが情報出てくるのと同じこと。

警察すらメディアに対してある程度の情報を流すわけです。最近日産はバックチャンネルが全く無くなった。広報も「隠せばいい」と思っているようだ。顧客第一に考えるのなら”公式じゃ無いけれど正しい情報”をバックチャンネルで流し、安心してもらえるような広報戦略を取らなければならないと思う。ちなみに2011年のプリウスのブレーキ抜け、開発部門から電話あったのは報道された夜です。

<おすすめ記事>

コメントを残す

このページの先頭へ