お金儲けしか考えない経団連の十倉雅和会長が「一刻も早く稼働を」と言っていた志賀原発は
昨年11月に志賀原発を視察した経団連の十倉雅和会長は「人類の英知である原発を一刻でも早い稼働させたい!」と現地で述べたそうな。お金儲けしかアタマにない。十倉会長、住友化学の人だから、顧客も企業。国民の顔なんか見ていない。そんな経団連会長様が一刻も(一日でも、じゃないあたりが一段とタチ悪い)早い稼働を望んでいた志賀原発、どうなってるか?
北陸電力資料
正直な話、どうなっているのか解らない。地震により少なからぬダメージを受けたことは間違いなく、現状では放射線が漏れ出す状況にもなっていない。ただ地震から6日間が経過し、正常な状態になっていないことも間違いなし。もう一度同じくらいの揺れを受けたら(何度か大きく揺れているので損傷の閾値は下がっていると思う)、厳しいことになるかもしれません。
現在解っていることだけでも紹介したいところながら、恐ろしいことに情報無し。あれだけ地質調査をして安全だと主張していたのに、今回動いた断層って未知のものだと北陸電力は言ってます。だったら調査しても意味無いってことだと私は考える。そもそも今回の地震に於ける地盤移動や隆起は激しいのに、志賀原発の近辺だけ報じられていない。
北陸電力資料
おそらく敷地内にも相当の地殻変動が起きていることだろう。現在、志賀原発は稼働停止中ながら核燃料を冷やすため外部から電源を取り入れているけれど、1号機と2号機共に変圧器2台が揺れで壊れた。当初2号機の絶縁油を貯めておくタンクから3500L漏れたと発表したものの、実は変圧器本体からも漏れており、総量で1万9800Lだったと訂正された。
冷却水プールからの水漏れもあったようだ。ここでもう一度大きな揺れを受けたら、どうなるか予想出来ない。すでに何度かダメージを受けていれば耐えきれなくなる可能性だってあると思う。志賀原発北側のモニタリングポストが15箇所稼働しなくなっている点も大きな問題である。もし放射線漏れを起こした際、初動に大きな遅れが出ますから。
関西電力資料
関西電力の資料によれば、福井県に集中する(停止中や廃止決定のもんじゅなど含め15基!)原発の地盤も活断層だらけ。「安全が確認されました!」と発表されても、志賀原発のように「未知のものガー」となったらいかんともしがたい。1基でも福島のようなことがあれば、冬場の北風を受けたら大阪や京都も住めなくなる可能性大。大きな揺れがないことを願うのみ。
<おすすめ記事>
志賀原発のリアルタイム放射線量の情報です。
http://atomic-monitoring.rikuden.co.jp/map
恐ろしいのはこの4点
①耐震改修が終わっていたのに、たかだか震度5強で配管が破損したこと。北陸電力が原子力規制委員会とやり取りをして、その基準に見合うように耐震改修をしたにもかかわらず。
②陸電が施設損傷をまだ全部は把握できていないこと。
③受電の多重化ができていない現状でディーゼル非常発電機が稼働するか点検していないこと。余震でゆすられまくって潤滑不足のときに発電機は動くか?
④志賀原発敷地内の活断層は、評価委員を御用学者に入れ替えて、活断層ではないことにしてしまったこと。
これらの結果、規制委員会の審査は福一事故の前に戻り、経済優先になってしまって実質審査が行えていないことがわかります。
さらに、現在稼働中の老朽原発の規制委員会 審査もこの程度と分かりましたから、南海トラフ地震ではグダグダ審査を通った中央構造線ぞいの伊方原発3号機をはじめ未審査だが浜岡も全壊、若狭湾沿いの稼働中原発群は大破して岐阜、愛知は住めなくなるかもしれません。(冬も夏も卓越風は若狭から、伊吹山・関ヶ原を通って濃尾平野へ流れます)
どう考えても原発は、日本の国土にそぐわない。それでも推進する輩は、よほど美味しい蜜が吸えるのだろう。こういう闇は、徹底して暴いて欲しい。しかし闇を暴く文春砲は、芸能人や政治家、企業人の個人単位の悪さを扱うので精一杯。マスコミは、スポンサーや政治家に忖度ばかり。令和は、ジャーナリスト暗黒期としか言いようがない。ジャーナリストが忖度なく活動できるように、クラウドファンディング等で仕組みをつくれないだろうか? 出資へのフィードバックは、業界の闇暴き情報。出資を個人単位にして金額上限を制限すれば、忖度先もいなくなる。ネット公開なら、印刷代もかからない。日本も良くなると思うのだが。
外国メディアは今回の地震をドローンを飛ばして情報を発信しています。
日本のメディアは、ドローン禁止令が出ていると噂があります。理由は原発被害を映されたくないから?という話が妙に信ぴょう性が出てしまいますね。