なんで最近のホンダ車は高いのか?

クルマの原価計算って難しい。先日「新型MIRAIって売れば売るほど赤字になる」という記事を見た。一方、トヨタに聞くと「赤字で売ることはありえません」。確かに「売れば売るほど赤字になる」ということは生産原価が販売価格より高いことを意味する。常識的に考えたらそんなバカなことなどしない。いろいろ調べてみたら、やはり売れば売るほど利益は出る模様。

新型ヴェゼルの価格はいかに?

しかし! クルマの価格にどこまで含めるかで「赤字ライン」は大きく変わってくる。新型MIRAIで言えば、燃料電池の開発コストや実験設備。開発人員。生産コストなど全て車両価格に上乗せしようものなら驚くほどの金額になると思う。今回赤字じゃないというのは、おそらく車両生産のための材料や素材や工数などしか考えていないからだ。開発コストなどは先行投資です。

初代プリウスの215万円という価格も開発コストなどは上乗せしていない。ただ24年間作り続けているためとっくに開発コストを飲み込み、今や普通のエンジン車より利益率が高くなっているという。トヨタ、お客さんにとって妥当な金額を考え、量産効果により開発コストを回収しようとしているワケです。コスト計算は日本だけでなくグローバルで考えているようだ。

ハリアーは機能向上で実質大幅値下げ

ということでホンダです。今の体勢になって以後、ホンダは地域毎に分社化してしまった。トヨタも分社化したけれど、切り方はクルマのジャンル。例えばミッドサイズカンパニーなら日本で売るハリアーもアメリカで売るハリアーも、同じサイフで作る。したがってアメリカで利益上がれば、開発コストをアメリカに乗せて置いて日本の価格を下げるという総合判断をしてます。

ホンダは地域毎に分社化しちゃった。アメリカでたくさん売れて日本は少ししか売れないようなクルマだとしよう。すると右ハンドル仕様の開発コスト&生産コストを全て日本だけで負担しなければならなくなる。結果、お客さんのニーズとバランス取れない価格設定になり、当然ながら競合他社より高価なため売れない。今の経営陣になってからそんなことの繰り返し。

大幅値上げ

八郷さんは今年6月でめでたく満期。4月に次の社長(誰に聞いても三部さんだという)とバトンタッチする。三部さん、是非とも今の考え方を止めて欲しいと切に願う。じゃないと日本市場は軽自動車とせいぜいBセグまでしか売れなくなっちゃう。遠からず軽自動車は中華工場製の電気自動車に相当のシェアを持って行かれる可能性大。早い段階で日本市場の体力を付けて欲しい。

 

 

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