アメリカでの新ライバル!

これまでVWはアメリカ市場に於いて日本車のライバルとはなっていなかった。なぜか? ZEV規制のためである。加州で年間6万台以上販売するには「排気ガスを出さない自動車」を一定の比率で販売しなければならない。これに対する答えをVWが持っていなかったため、このカベを超えられなかったワケ。

しかし! 何度か紹介してきた通り、VWはサムソン-ボッシュの開発による安価で信頼性の高いリチウム電池を入手した。もはやZEV法案だって何ら問題なくクリア出来る。当然の如く「ホンキでアメリカ市場に乗りだそう!」。その第1弾が、先日お届けしたシビックやカローラより価格競争力のある新型ジェッタ。

新型ジェッタの情報

先代ジェッタのディーゼルはすでにECOカージャンルでカムリHVなどうっちゃりプリウスの次に売れている。新型ジェッタのディーゼルも高い評価を得てます。ただジェッタ級ディーゼルはプリウスの破壊的な燃費にゃ勝てまい。アメリカはガソリン価格と軽油価格がほぼイコールです(軽油の方が割高)。

そんな状況の中、VWは早々と2012年モデルのパサートの情報を出してきた。スペックを見てびっくり! そもそもVWとしちゃ初めてのアメリカ専用車である! 15年以上前に日本車が始めた「他の地域と違う一回りワイドなアメリカ専用ボディ」をVWも作り始めたのだ。なるほどアメリカっぽい感じ。

アメリカ仕様のパサート

しかも超安価! 先代パサートのスターティングプライスは2万7915ドルだった。なのに次期型ときたら5気筒2、5リッター170馬力を搭載し1万9999ドルだって! アコードの2万1800ドルより安く、現代ソナタの1万9395ドルに迫る。価格設定を見ただけでVWの本気度が理解して頂けるこ
とだろう。

さらにディーゼル仕様もライバル勢のハイブリッドと同等の2万6765ドルでラインナップする。プリウス級だと燃費で負けるディーゼルながら、パサート級になれば有利。ちなみにパサート級ハイブリッドで最も燃費の良い現代ソナタHVでcity35/hwy40pmg。パサートディーゼルは同31/43mpg。

すなわち渋滞多ければハイブリッド優勢ながら、流れの良い道だとディーゼル優勢だと言うことです。LAやサンフランシスコのような都市部以外、ディーゼルの方が評価されるかもしれない(都市部は軽油を販売しているスタンドも少ないです)。現代自動車だけでなくVWも強敵になると考えます。

・ECOカーアジアは「スイフトPHVは200万円以下?

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2 Responses to “アメリカでの新ライバル!”

  1. さとう より:

    このあとにビートルとワーゲンバス(名前何でしたっけ?)が続くみたいですね、しかも安価。
    日本でもアメリカ並の価格だったら良いのに、。新しいビートルのマニュアル車が日本円で150万円くらいからって記事を見て以来、羨ましくて仕方がありません。

  2. アミーゴ5号 より:

    VWは、いよいよ世界一を取りに来たのだと思います。
    自分は、メーカーとしてのポリシーやクルマの開発コンセプト、超強固ボディによる基本性能や最近のダウンサウジング+多段化戦略をみても、理路整然としてブレがなく、一番相応しいと思います。
    もちろん、強味は弱味で、VWにも弱味はいくつもある訳ですから、これからが本当の勝負所でしょう!
    それに、ファミリーの徹底したゴルフ顔化にも、いい加減飽きてきましたし・・

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