ゴーンさん、最初から謝っちゃったら有罪に持ち込むのは難しかった?
特捜部にも居た人を含め法曹関係のいろんな人に「ゴーンさんが検察に逆らわず全てその通りですと対応したらどうなりますか?」と聞いてみたら、皆さん「う~ん!」と考え込む。その通りですと対応しながら「でも収入については未払いなのでそのあたりはどうなりますでしょうか?」と謝りながら主張したらどうか。最初の逮捕容疑は有罪に持ち込むのが難しいようだ。
オマーンに送金した特別背任も有罪にするのは難しい? 自動車業界の人なら誰でも知っていることながら、アメリカだとリース販売が多いため月々の支払いを減らす「インセンティブ」と呼ばれる値下げを行う。欧州だとカンパニーカー制度(会社が社員にクルマを与える)用の販売促進策を打つ。中東では広告代理店に相応するキーマンにある程度の資金を投入する。
地域毎に販促手段が違うのだった。1月の特別背任はサウジアラビアのハリド・ジュファリさんに13億円払ったというもの。それを認めて中東のビジネススタイルだと説明すればいい。実際、この後に中東の販売台数が伸びてます。友人だからという理由で信用保証をしてもらったのなら(結果的に日産の実害無かった)、この件、有罪かどうか難しい。
最後の特別背任はゴーンさんの予算「CEOリザーブ」からオマーンのSBAという販売代理店に流れた17億円の中からリベート貰ったという図式。有罪になる可能性が最も高いと言われているけれど、CEOリザーブを使うには西川さんとグレッグ・ケリーさんの承認を得なければならない。実際、サインしているとゴーンさんは昨日の記者会見で言ってました。
この特別背任が実証出来たなら有罪に持ち込める可能性ある。されどもし有罪に持ち込めたとしても、本人が徹底的に謝罪&状況説明すれば、それまでの素晴らしい実績を鑑みると執行猶予付く可能性は極めて高いそうだ。ということで私がもしゴーンさんのブレーンなら、最初から徹底的に謝る方針を立てただろう。ここまで書いて「ゴーンさんが謝るワケないでしょ」と思うかも。
ゴーンさんは目的のためなら手段を選ばない。だからこそ変装して拘置所から出てきたり、箱に入って日本脱出するというカッコ悪いことも出来る。ゴーンさんにキチンと日本の司法制度が説明出来たなら、認めて謝るという戦略(今までの功績をバックに無罪を勝ち取ることを目標に据える)もあったろう。今からでも遅くない。違法出国だって反省すると初犯なので執行猶予付く?
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