ゴーン氏、日産を提訴。1400億円の損害賠償とのこと。日産案外厳しい。まぁそうなるでしょうね

ゴーン氏がレバノンで日産やゴーン氏を陥れた個人を提訴した。内容は「名誉毀損」。10億ドルというので、おおよそ1400億円だ。日産もゴーン氏を日本で提訴しているけれど、100億円。14倍の金額です。もう少し詳しく書くと、個人はハリ・ナダ専務、豊田正和/永井素夫両社外取締役、大沼敏明氏、当時監査役をしていた今津英敏氏、川口均元氏である。

どういう判決が出るか予想出来ないけれど、全体の状況を見るとゴーン氏有利だと思う。日産にもたらした利益と、現時点で受け取っている金額を考えたら私でもゴーン氏に対し少しばかり同情的だ。レバノンの裁判所がゴーン氏の主張を前面的に認める可能性は高いと思う。仮にゴーン氏が勝訴し、日産に賠償金を支払えとなったらどうなるだろう?

当然の如くレバノン国内に於ける日産の資産は全て没収されるだろう。ゴーン氏が住んでいると言われる建物って今でも日産名義だと言われるが、全てゴーン氏のものになります。さらに中東で同じような提訴を起こしたら、これまたヤヤこしくなる。彼の地は彼の地の常識で動いており、ここに立ち入ると日本政府だって大きな問題を抱えることになるから見て見ぬ振りをするかと。

はたまたゲレッグ・ケリー氏が米国で日産に対し訴訟を起こすことだって考えられる。グレッグ・ケリー氏は日本の裁判に納得していない。興味深いことに日産は上告せず、罪を認めとっとと2億円の罰金を支払ってしまった。アメリカで裁判を起こしたら、ケリー氏に同情する人が多いと思う。これまた日産にとって厳しい状況になるかもしれない。

ちなみにゴーン氏が国外に出たことに対するペナルティは”ほぼ”無い。国際基準で見ると無断出国すると、その国に戻ることが難しくなる程度。そもそもアメリカなんか出国時のイミグレーション無し。出て行くなら勝手にどうぞ、です。ゴーン氏が訴えられている内容も確たる証拠無く、お金だって受け取っていない。国際基準で考えるとスキャンダルレベルです。

なのに日本で受けた拘置の環境といえば国際基準で考えたら「有罪が無罪か解らない状況」としちゃ長期間に渡るし酷い。ケリー氏に至っては病気だった。加えて日本での裁判結果も執行猶予付き。それすらケリー氏は納得していない。私がアメリカ人なら「日産けしからん!」になります。完全にヘタ打ったと思う。今後どうなるか展開を見守りたい。

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4 Responses to “ゴーン氏、日産を提訴。1400億円の損害賠償とのこと。日産案外厳しい。まぁそうなるでしょうね”

  1. けろけろ より:

    事実は小説よりも奇なり、というが、ルフィ事件しかり、ガーシー騒動しかり、ゴーン事件もまたしかり。

    立場によって正義は変わる。ウルトラマンだって、バルタン星人から守られた地球人からすれば正義の味方だが、20億3000万人を殺されたバルタン星人から見れば憎き大敵。

    加えてゴーン事件は、もともと内輪の泥試合。奇々怪界すぎるので、遠巻きにして覗き見ることにしよう。

  2. 猫まんま より:

    いっそのこと和解してルノー日産三菱のCEOにゴーン氏が復帰するのはどうでしょうか?
    報酬は100億とかで。これだけ貰えればゴーン氏も納得するでしょう。
    日産もこのままいけばどんどん業績悪化するだろうしルノーもEUでのEV政策にてんてこ舞い。
    今こそトップダウンで強力な主導者が必要なのでは?
    どうこう言ってもゴーン氏はやり方が問題あったにせよ強力な主導者でした。
    まああれだけV字回復と褒めちぎっていた連中は手のひら返しで叩いてますけど。

  3. koyomi より:

    本題はルノーの出方では?

     日産&日本政府とは違い、明確な資本関係を持つパトロンの仏政府が臆病でいてくれるかは分からない。なにせ彼らのここ半年の動きは、とにかく断腸の思いでアジア人ごときに頭を下げ、上下関係は対等にしますなどとプライドズタズタになりながらも何とか日産の(資金・技術)力を借りてEVの時代をちっとはマシに戦いたい…との状態に見えますから。

    それに素人考えですが、もし日産が案外手酷くやられたら…ゴーンの返す刀の向き先はルノーなのではないですか? これは両者の関係性とか自動車会社株の国有が許される仏法体系とか知りませんのでわかりませんが。

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