シビック・タイプRやメガーヌRSなど300馬力のホットハッチ、欧州だと燃費罰則金300万円!
欧州で電気自動車が売れるのは補助金だけじゃない。燃費良くないエンジン車に罰則的な税金を掛けているからだ。何度も書いてきているとおりユーロCAFEは95g/km以上のクルマに1gあたり95ユーロの罰則金支払い義務を負わせている。例えばスカイアクティブX搭載のマツダ3で言えば125g/km。1台40万円くらいの罰則金を払わなければならない。Cセグ車だと30~50万円といったあたり。
この罰則金、負担するのはメーカーかユーザーか? 興味深いことにメーカーによって違う。「パワーユニットを選ぶのはユーザーの好み。ウチには罰則金のない電気自動車もありますから」ということでユーザーに負担させているメーカーもある。マツダなどはメーカーが負担しており、ユーザーは車両価格だけ払えばよい。メーカー負担だとその分だけ安く買えます。
ちなみにマツダはトヨタから「燃費クレジット」を安く売って貰っている。トヨタの売れ筋になっているヤリスで最も燃費良いモデルは87g/km。1台あたり8g/km浮く。トヨタ全体で見るとCAFEに余裕あるという。その分をマツダは譲ってもらっているのだった。もちろん無料じゃないけれど、罰則金よりずっと安い対価で譲って貰っている。だからマツダ車は割安なのだった。
マツダ好きの皆さんは「欧州でスカイアクティブXは売れている!」と主張するけれど、競合車と比べ割安だというカラクリあります。マツダ3、競合する欧州車より実質30万円以上も安価なのだった。その上で燃費の良いヤリスをOEM供給してもらいマツダ2として販売している。トヨタに助けて貰わなければ欧州に於けるマツダのビジネスはどうなっているか解らない状況。
ここまで読んで鋭い人は気づいたことだろう。欧州、電気自動車は補助金を付けて買いやすくする一方、エンジン車に罰則金を掛け割高にしている。「なんで欧州で電気自動車が売れるんだ?」と疑問に思っている日本人も多いけれど、今や電気自動車とエンジン車の価格が急速に縮まっているワケです。日本も燃費に対する罰則的な税制を掛けていくと、急激に電気自動車は普及していくかと。
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これに加えて、中華製のEVには高い関税を掛ける。更に欧州製EVには、中国の提携先から生産過剰で買い叩いた中華バッテリーを搭載して、リーズナブルに販売する。
のかな〜と、勝手に妄想しております。
要はEVは、詰まるところパソコンみたいになっちゃう訳なのね。クルマの没個性化した残念な近未来が、見えてきました。。。