スズキ、どんなコンサルの言うことを聞いてるんでしょ? 俊宏社長のリーダーシップを感じず
以前少し書いたけれど、スズキは本当にモトGPから撤退することを決めた。そればかりか世界耐久選手権からの撤退も同時に発表している。撤退の理由を挙げるなら、2輪部門の厳しい業績によるものだと思う。収益の3分の1を2輪で稼ぐホンダと違い、スズキは赤字転落の崖っぷち。2021年度決算を見たら4輪部門の収益1720億円に対し26億円。マリン部門の170億にも届かず。
参考までに書いておくとホンダの2輪部門収益は3114億円! 二桁違うのだった。この状況を見たらクルマ業界の事情を知らないトンチカンなコンサルなら「止めた方がいい」と判断することだろう。なんたってモータースポーツの費用対効果、計れませんから。本来なら社長が全体を考え判断すべきなんだと思うけれど、俊宏さん、徹底的に自信ない。強いお父さんの子供あるあるだ。
考えて頂きたい。スズキは4輪のモータースポーツを一切行っていない。上はススキのWebサイトの4輪モータースポーツで検索すると出てくる画面。「なんでこんなページ残してるんだろう?」と思うくらい見事なブランクです。せめて今までの歴史なんか残しておけばいいのに。WRCやパリダカの歴史を全て消した少し前の三菱自動車みたいだ。
モトGPや耐久レースを止めたらどうなるか? クルマやバイク好きなら誰でも解るとおり、トヨタを除く欧州の日本車販売と同じく存在感薄れていき販売台数縮小となる。東南アジアやインドも同じ。スズキの規模だと相当の確率で電動バイク化は中国と韓国などに負ける。ススキ、2輪撤退も考えているのか? 実際、旧車のパーツなど急速に入手出来なくなっているそうな。
効率だけ考えたらアメリカの金持ち相手に船外機売って170億円稼ぐ方が楽だ。たくさんの開発コストや人員使って頑張っているバイク部門で26億円しか稼げなければ、夢無く決められない社長だと「やめちゃおうかな」。ブランド力や輝きを失えば優れた人材も入ってこなくます。自動車産業はコンサルや国からのバックアップ無しだからここまで大きくなった。
スズキの選択は衰退していく企業の流れに思える。
<おすすめ記事>