ソウルショー2013
ソウルショーの印象を短くまとめれば「足固めの時期を迎えましたね」となる。前回のソウルショーはイケイケだった。小排気量過給やクリーンディーゼル、ツインクラッチなど新しい世代の技術をど〜んと打ち出し、文字通り技術博覧会の如し。しかし今回のソウルショーを見たら、新しい技術を全く出していない。皆無です。
その代わり2年前は先行技術だった前述のエンジンを完成させ、市販車に搭載する時期を迎えている。アコード級のソナタに1,6リッターターボ+ツインクラッチを搭載し、1,1リッター3気筒ディーゼルも搭載車を発表してきた。このあたりは収穫期を迎えようとしているホンダと同じような雰囲気。ただ「華」が無い感じ。
ホンダの場合、技術的な蓄積があった上での収穫期であり、さらに先の存在も感じさせる。一方、韓国を見ていると、奥行きを感じず。正直なトコロ、少しばかり厳しいかな、みたいに思う。2年前と4年前のソウルショーで感じた「怖さ」は全く無し。おそらく「新しいことを考えられない」のだろう。そういった点じゃ日本に似てます。
ウリナラスポーツカー
ただ確実に進んだブブンもある。今まで韓国の人はクルマで遊ぶという概念を持っていなかった。けれど今回のソウルショーを見ると、キャンピングカーありスポーツカーありスロットカー場ありで、文化レベルが高まってきた印象。ただ「歴史」を作るの、時間掛かる。そういった点からすれば、日本は40年進んでいるかと。
ちなみに下はホンダやトヨタを「参考にした」現代自動車の1人乗りモビリティの試乗コーナー。見てたら初めて乗る人だと前に進めないほど熟成度低い。自立出来ず、補助輪付き。技術的な「美しさ」を感じず。デザインもドロボウヒゲのヲジサン風になっちゃうのだから素晴らしい! 腹を抱えて笑っちゃいました。
「よっ!」ってな感じ
短い時間でタイと、韓国のモーターショーを見たら、鮮やかに違う。タイは王室関係者が早時期からモータースポーツに関わるなどクルマ好きの歴史が長い。ショーに出展されている内容を見ても「いぢりたくって辛抱タマラン!」みたいにワクワクしちゃってる感じ。パーツコーナーは大いに盛り上がっているのだった。
韓国は「パーツ」というより「部品」。「楽しむ」という概念で無く「便利」が先に出てしまう。我が国を見ると、一部の世代にダメさを感じるモノの、本来はバランス取れている。世代交代により、少しずつ本来日本が持っているポテンシャルも出てくることだろう。最大のニュースは若いクルマ好きが出てきたことです。
・ECOカーアジアは「リチウム電池の技術的な難しさ」
<おすすめ記事>
ドロボウヒゲのヲジサンの後ろに写っているジェネシスクーペのレースカーとKORIA SPEED FESTIVALってのが気になりますね。
バンコク、ソウルのショーに中国メーカー製造の車は出展されていたのでしょうか。
それとも取り上げるまでのできではなかった。そんなところでしょうか。
ヒュンダイのジェネシスって北米カーオブザイヤーを取るも、連中が大まかな感性、無関心派だからこそ支持されたように予感している。
何せ実際の比較テストでクライスラー300Cに小差で負けている、ましてBMW550iやらアウディA6 3.0TFSI、レクサスGS350相手なら歯が立たないこと明白だろう。
その要領で「ウリナラスポーツカー」とやらをフェラーリ458イタリア辺りと比べられても…..以下無言。
要は彼ら韓国製豪華車群もサムスン製大型液晶テレビと同質の製品に他ならず、対価格比のハードの水準で評価されても、その背後にある文化の面では深遠にして複雑怪奇な課題が待ち構えていよう。