ダイハツから発表された新しい不正、内容は今まで一番悪質です

今回判明したダイハツの不正、内容は今まで過去に行われたどんなモノより悪質だと思う。不正の内容を辿れば、古くは設計より軽く作れてしまったクルマにおもりを乗せたり、排気ガスの試験を端折ったり燃費の計測方法をごまかしたり完成車検の検査を省略したものであり、とりあえず安全に直結したものではなかった。ユーザーからすれば実害の無い不正だったと思う。

しかし! 今回の不正、運転席側のポール側突試験のデータに助手席側を使ったというもの。これ、試験の省略じゃない。普通、運転席側の試験を行ってから助手席側も行うだろうし、そもそも本来は省略しちゃイケナイ内容。なぜかといえばポール側突って衝突試験の中で最も厳しい条件だからだ。運転席側の衝突試験データが悪かったから助手席側を使ったとしか考えにくい。

いかも不正の発表時に「安全性は問題無い」と説明している。ということは助手席側から試験を行い、しかもその時のデータが許容された数字より大幅に余裕あったので運転席は省略したということか? だとしたらダイハツの発表は納得できるけれど、それなら助手席側の数字を公表すべきだった。何の根拠もなく「安全性に問題無し」じゃ全然納得できないです。

世界一安全と言われるボルボですらこんな変形します

とはいえダイハツのユーザーはあまり気にしないと思う。何度も書いてきている通りダイハツってそんなメーカーだ。今回トバッチリを受けるとすれば「トヨタブランドだからライズを買った」という人だろうけれど、これまたトヨタ車より明らかに劣るADAS(自動ブレーキなど)しか付いていないことを考えることもなく買っているのだから、それほど深刻に考えないかも。

いずれにしろユーザーからの怒りはそれほど大きくないと思う。安全性とか信頼性ってユーザーの評価で決まっている。今までだって「自動ブレーキ付きです!」と宣伝していたのに実は歩行者は関知しないとか夜間に稼働キャンセルしているとか平均より遅い速度でしか止まれなかったりしていることを私は何度も書いてきたけれど、皆さん普通に買っている。あまり気にしない。

今回も大きな問題にはならないと考えます。私もハイゼットのトラックとバンを持っているけれど気にしない。不正に起因する問題で酷いことになったってダイハツを選んだ自分の責任だと覚悟している。だからこそトラックは近所でしか乗らないし、バンも日本有数の安全地域である八丈島で愛用してます。流れの速い国道や高速道路で常用するのなら絶対に選ばないですよ。

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6 Responses to “ダイハツから発表された新しい不正、内容は今まで一番悪質です”

  1. 二級人 より:

    トヨタブランドのダイハツ車の元ユーザーです。安全性に問題のある会社だと知っていたら買わなかったと思います。(他社が完全に安全だとも思いませんが)
    理由もなく「安全性は問題無い」とか、今回の不正の原因については「全く分からない」とかは社長が言うべき言葉ではない。それしか言えない? 知り得る立場の人はしっかり責任を果たしてほしいです。
    堂々と、知らなかった、という偉い人は昔から多いですよね。

  2. natumenatuki より:

    軽のトラックで、一時期は、安全優先で、セミキャブタイプ(タイヤが運転席よりも、前にあるタイプ)を、他のメーカーは、作ったが、ダイハツは、安全よりも、売り上げ重視で、作らなかった。ダイハツの安全軽視は、徹底的です。
    フルキャブの、軽トラでは、64kmの、オフセット衝突試験のクリヤーは、到底不可能だと思います。

  3. z151 サンバー愛好者 より:

    モノには魂が宿るという都市伝説を、21世紀の今でも信じています。
    例え設計コンセプトやカタログに謳われていなくても、設計図のどこにも具体的な記述がなくても、そういうものだと思っています。
    零式戦闘機はじめ日本の戦闘機が瞬く間に陳腐化した経緯も、結局パイロットの人命軽視でまともに戦闘できる乗組員を確保できない事態に陥ったことも原因と思っています。
    ハード面は勿論のこと、ソフト面でも選択に誤りがあったということです。
    大阪発動機(ダイハツの元になった会社)は三菱でも中島でもないけれど、結果として現代に至っても旧帝国軍の設計思想を引き継いでしまっていることになります。

    現在製造業の端くれとして肝に銘じたい部分です。

  4. よしお より:

    全く問題にならないと思います。
    性能や安全性を求めるユーザーは、ダイハツなんか最初から検討すらするはずがないからです。

  5. reis より:

    安全な車に乗りたいんだったら同じ200万でコンパクトカー買えるし、つまり軽自動車乗ってる人は安全を捨てる代わりに、小ささ・便利さ・維持費の安さを選んだ人だから。安全性に問題があったとしても大した影響はないだろうという意見には同意できる。”走る棺桶”と言われるくらいには軽自動車という時点で安全性に問題があるのは周知の事実だし。

  6. ロッキー買えなかった人 より:

    結局ダイハツ不正問題は知らんぷりで忘れられるのを待っているんでしょうか?
    ロッキーハイブリッドをキャンセルしましたが、販社にはメーカーから詳しい説明が全然無くて分からないと言われました
    (T . T)

    物言うジャーナリスト方にはメーカーに喝を入れて欲しいです。

    客に不誠実なまま、
    またいつものようにモーターショーで楽しげで発売されないコンセプトカーを沢山並べるんでしょうかね?

    私たちのもとに届く安全な車を作って欲しいです。 車を買うって結構大きな出来事なんですけどね。 
    本当にダイハツには失望しました。

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