テスラ、安全に対する概念が著しく低い。アメリカでもメディアから嫌われつつある

運転席に誰も座っていなかった可能性のあるテスラがアメリカで事故を起こし車内にいた2人が死亡した。おそらくオートパイロットで走行していたと思われる。乗っていた人は今まで20件以上の事故を起こしているテスラだと認識しているだろうから、まぁ仕方ない。何よりも他に迷惑を掛けなかったのが不幸中の幸いだ。対向車に突っ込んだり路外に飛び出して他の人を殺傷しないでよかった。

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この事故、アメリカでも注目されているという。アメリカ在住(現在日本に一時帰国中)の読者の方が、アメリカの記事を訳してくれた。興味深いので以下、紹介しておきます。ちなみにイーロン・マスクはこの手の事故、ドライバーが100%悪いと言ってる。既存の自動車メーカーは、ドライバー監視カメラとセットでハンズフリーを導入しているが、そういった対応策は興味無いようだ。

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ハイスピードで道路を外れ、木にクラッシュした2019年型テスラに乗っていたのは助手席と後部座席にそれぞれ1名。両者ともに死亡。バッテリーが何度も着火し消火出来ず、現地警察はテスラに火災を止める方法を問い合わせるも、テスラから返事あったかは不明。消火に4時間かかった。現時点では、事故発生時オートパイロットが使用されていたのかは不明。

この事故に関し日曜にテスラへコメントを取ろうとしたが、返事は無い。テスラはプレス部門を解散しており、通常メディアへ返信する事はない。NHTSAが調査しているオートパイロット関連の事故は23件起きているが、今回が運転席に誰も乗っていない状態での事故のようだ。テスラは以前、オートパイロットは自動運転ではない、常に道路への注意が必要であると言っていた。

テスラによるドライバーが注意を払っているかの判別法は運転者のステアリングホイールへのトルクであり、これほ誤使用の余地を残す。これは去年NTSBが警告した事である。テスラは以前、同社のEVのバッテリーが絡む火災時の救急隊へのガイドラインを示していた。バッテリーの再発火は問題である。ガソリンと違い、バッテリーがエネルギーを貯えているので再発火する。

テスラのガイドラインでは、消火困難であるのでむしろ全部燃えさせたほうが良い、と提案されている。イーロン・マスクは過去にテスラのエンジニアから、より良い安全機能、例えばオートパイロット使用時に目の動きをトラックする機能やステアリングホイールへの追加センサー等の提案を受けたが、その技術は効果が悪いとして却下していた。

マスクは2018年に、オートパイロットの安全性のデータについて定期的にリリースするとしていたが、一方でそのようなデータのメディアでのネガティブな報道は、顧客が使用しなくなる圧力の原因になるとも語っていた。

2018年にはマスクは投資者からの電話に対し「重大な事故が起きるときは、殆ど全て、いや実際は恐らく全てが経験豊富なユーザーの自己満足によるものだ」と語った。「彼らは慣れ過ぎてしまうんだ。これが問題の大きな部分である傾向にある。オートパイロットへの理解不足が原因ではない。ドライバーがオートパイロットについて良く知っている、という考え方が問題なのだ」。

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100歩譲ってアメリカでいくら事故が起きようとアメリカの判断でいいと思う。けれど日本で対向車線に飛び出すような事故となったら大きな問題。国交省はぜひともジュネーヴ条約の解釈に則り、ドライバー監視カメラの無いハンズフリーを認可しないようにして欲しいと強く思う。根っ子は「飛んだタイヤ」と同じ。不完全なクルマで他車や他人に危害を加える可能性を放置しちゃ絶対ダメだ。

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