トヨタ優勢はいつまで続く?

デトロイトショーで何人かのトヨタの人と情報交換し、昨日もヴィッツの試乗会の際、アメリカの状況などで意見を交わしたのだけれど、皆さん楽観的だった。大雑把に言えば「今までも危機的な状況は何度もあって、そいつをキチンとくぐり抜けてきた」みたいな印象を持っているようだ。そんなモンなのだろうか?

むしろホンダの方が強い危機感を持っている。もう少し正確に言えば、ホンダも昨年の秋くらいまでトヨタと同
じくらい楽観的だった。大雑把に言ってキーマン10人のウチ、8人が「日本はまだまだ強い」と言ってましたから。しかし直近のホンダは危機感バリバリ。このままだと押されまくるという認識を持ち始めている。

実際、ホンダは2011年前期が、リーマンショック後のピークになると思う。
2011年後期に入ると、いろんな意味で厳しい。ただ2012年の後期あたりから面白い製品も出てくるか? 一方トヨタの2011年は好調に推移すると読む。しかし2012年に入るや風向き変わり、厳しさが出てくると予測しておく。

例えばプリウスVと呼ばれるプリウスワゴンは、日本もアメ
リカも純増にならないと考える。プリウスと共食いになってしまう、ということです。プリウスCことヴィッツ級ハイブリッドも純増にならない。これまたプリウスの売れ行きをカジることになるだろう。日本人が思っているほど海外でのハイブリッドの評価は高くない。

しかもアメリカ市場はアメリカ
勢と韓国勢ECOカー(燃費だけでなく経済性を評すECOを含む)の台頭により、現在のシェアをキープ出来れば100点! トヨタの得意分野であるハイブ
リッドも、ボルトベースのハイブリッド仕様や、フォードのハイブリッド車攻勢によって頭を抑えられてしまう。煮詰まるワケ。

敏感なセンサーを持っていたトヨタが鈍感になった、という点に驚いている。世界は日本を研究し抜こうとしているのに対し、日本を見ていると進歩の速度という点で物足
りないです。私に出来ることは「聞く耳」を持っている人に情報を届けることだけながら、それこそが大切なことだと考えている。

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3 Responses to “トヨタ優勢はいつまで続く?”

  1. かず より:

    すでに現れているようです。
    (∋_∈)
    欧州のメーカー別販売台数2010年、トヨタグループはヒュンダイグループに2万台以上抜かれたみたいです。
    楽観論はもう要りません!
    章男社長を潰す気なら、それでも構いませんが。
    執行役員以上は、データ以上の仕事を今すべきでは?

  2. ゲイン より:

    トヨタは世界的リコール問題がありましたので危機感もって経営してると思ってましたけど、案外楽天的なんですね。
    経営側と消費者側からみた車って違うように見えるもんなんでしょう。しかし私はトヨタについては心配してません。アメリカには大胆な低価格戦略に出てるみたいですし、なんかアメリカって質感にうるさくないみたいですが、アメリカにたいして質感落として価格下げる戦略はナイスだと思います。
    危機感がないんじゃなくて前向きなんじゃないでしょうか。新興国への展開にたいしてやや出遅れている気もしますけど、売れるとわかった市場に後から参入して儲ける手法を現代自動車が行ってるなら危機感ありますけど、どうなんですかね。
    欧州って質感にうるさそうですし車体剛性やブレーキやダンパーに金掛けたら儲けが出ませんから欧州にたいしては本気にならずスポット増しやダンパー強化したヴィッツでも適当に売るぐらいでいいんじゃないでしょうか。

  3. さね より:

    トヨタってだんだんお粗末な会社や社員になってしまったんですね。嘆かわしいですよね日本のトップメーカーなのに。まあ落ちぶれないよう頑張ってほしいです。

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