ヒョンデ、3兆1500億円投資しアメリカに新工場設立! トランプさん「ヒョンデは関税無し」だって
今や”世界のジャンアン”となったトランプさんがハッタリ勝負に出ている関税問題、最初に動いたのはヒョンデグループだった。チョン・ウィソン会長がホワイトハウスを訪れ、トランプさんの大統領就任期間中の4年間に、グループ傘下の自動車や、鉄鋼、物流、エネルギー産業など広範に渡る分野で総額3兆1500億円の投資をすると発表した。
Photo : YONHAP News
ヒョンデは起亜自動車と合わせ昨年はアメリカに143万台を輸出している。トヨタが60万台なので、関税を掛けられたら競争力を失う。どうなったか? 驚くべきことにトランプさんは「ヒョンデは関税を払う必要がない」。何度か書いてきた通り、アメリカからすれば物価上昇に直結する関税より、投資と雇用を生み出す工場進出の方がずっと美味しい。
トランプさんの狙い通りになったワケです。他のメーカーはどう動くか? こらもう「ヒョンデの右にならえ!」戦略しかない。トヨタはトランプ1.0で1兆円の投資をした。今回も電池工場など1兆円を超える投資を内示している。トヨタは日本勢を代表する企業だからして、軽々に「アメリカ投資をします!」と言わないだろうけれど”それなりの規模”を発表すると思う。
ウィソン会長。この二人の動きは的確だった
トヨタも関税無しの可能性大。ホンダどうか? 日本からの輸出が無いため問題なしと思えるけれど、三部さんの数少ない「進行中のプロジェクト」である1兆7千億円規模のカナダ投資で辛い立場である。大失策になる可能性出来てきた。というか私でも「こらダメでしょ!」と、カナダ滞在中の昨年4月26日に以下の記事を書いた。強行したらカナダ生産のクルマに関税掛けられる。
ホンダ、日本からの輸出こそ無いが、カナダ工場で主としてアメリカ向けに42万台も作っている。かといって撤回したらカナダとの関係が悪化する。ホンダのアメリカロビーのウデの見せ所です。混乱中の日産は明確な戦略を立てられずにいる。というか日産の将来の絵図を描いている人が見えない。クルマを知らない内田さんにゃ無理だったと思う。
いずれにしろアメリカにクルマを輸出しているメーカーは、全てアメリカ投資を決めることになるだろう。特に対米輸出比率が大きいマツダとスバルは今回の件でアメリカへの工場移転が強いられる。おそらくGMもフォードもステランティスもアメリカに工場を戻すことになる。とりあえず自動車の関税騒ぎは収まりそう。ホンダの対応のみ気になりますね。
<おすすめ記事>