フィンランド滞在2日目。本場で活躍する勝田選手と修行する3人の若手日本人選手に話を聞く

ラリーフィンランドのベースはユバスキュラ駅前という立地。滞在している駅前ホテルから駅をまたぐブリッジを渡り、降りたところがサービスパークの入り口になっている。凄い便利ですね! と思ったけれど、豊田市駅の周囲を歩行者天国にしてサービスパークを作れば同じような環境になる。まぁヤル気の問題です。サービスパークも街も水曜日から人が増えてくる。

サービスパークはワークス系が屋外。みなさん専用のホスピタリー&サービストレーラーを持ってますから。プライベーターはイベントホールの中がアサインされている。私と同じクラスでこんな感じ。これくらいのスペースないとWRCに必要なアイテムが収まらない。日本は6m×6mで、それを超えると1平方mあたり7万7千円出せ、と。このスペースなら500万円掛かる。

ユバスキュラは石油利権無し。積極的にカーボンニュートラルに向かい進んでいる。今年はフィンランドも猛烈に暑い! 北緯62度と冬は日が昇らない北極圏までクルマで3時間ほどの距離ながら(アンカレッジより北)連日30度近くなり、湿度が高いこともあって蒸し暑い。こんなこと今まで無かったそうな。気候変動をなんとかしようという欧州人のモチベーションは高い!

市内を走っている路線バスは基本的に全て電気。間もなくトヨタのスタックを使った燃料電池バスも5台ほど投入される。気温が低い北欧は冬場に暖房用の電力も必要となるため電気自動車に向かないと言われるけれど、運用次第で何とかなると皆さん言う。今回トヨタは燃料電池で走るラジコンをもって来た。その場で水を電気分解し、水素を吸着合金に貯める。

左に見えるのが水分解装置。作った水素は”刺さっている”青いタンクにため、そいつをラジコンにセットして走らせる。水分解装置で使う電力を太陽光パネルから持ってくれば、その場でエネルギーのリサイクルが出来てしまう。こういった取り組み、日本でもどんどんやっていくべきだと思う。子供にとって直感的に解るアイテムです。日本でも入手可能とか。

午後はサービスパークで取材。もちろん勝田選手にも話を聞いた。今シーズンはトヨタチーム全てのドライバーがセットアップで苦労しているのだけれど、理由を聞くと「ハンコックタイヤの特性が今までのピレリと大きく違うため今までのセットアップデータが使えないんです」。これで合点した。「すいぶん特性が解ってきました」。そんな勝田選手はシェイクダウンで1番時計!

松下選手と後藤選手はクリオのラリー3を使う

トヨタの若手育成プログラムで修行中の皆さん(2期生の山本選手。3期生の松下選手と後藤選手)にも話が聞けた。なんせ私は毎回Gazooの若手育成プログラムの選考会にチャレンジしているので(すでに3回受験。全て一次選考で敗退。笑)、育成プログラムの皆さんと面識がある。3人とも口を揃えて「世界で一番レベルの高い育成プログラムだと思います」。

これは私も完全同意。選考会で毎回ミッコ・ヒルボネンの隣に乗せて貰うのだけれど、もう目から鱗が何枚も落ちる! そいいった環境に長い間居れば、日本だと5年掛かるような経験を半年で出来てしまうだろう。3人に話を聞いたら私と全く同じ状況だという。決定的に違うのは、私の場合「届かない!」と尻尾を巻くが、3人とも「あのレベルになってやる!」と考えること。

今回3人の走りをじっくり見たい。

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