フェアレディ、アゲたりサゲたり(笑)

考えてみたらフェアレディのボンネットを初めて開けた。そしたら少し驚いた! なんとベースグレードにすらストラットタワーバーが標準装備され、ボンネットキャッチャーはロック部分こそセンター1カ所ながら左右でもロックされる構造になっている。こいつぁタイしたモンだ。というか私、フェアレディへの興味はZ32で終わっていたのかもしれません。

家に帰ってから調べてみたら、ゴーンさんによって復活なったZ33はタワーバー無しのキャッチャー1カ所。Z34から両方付く。Z33もZ34も湯川さんの作です。ちなみにZ33もZ34もコーナー立ち上がりでパワー掛けると前に進まず横に流れちゃうし、そもそもボッテリしたデザインからして苦手。Z32のデザインと走りの味が大好きでしたね。

湯川さん、日産卒業後もフェアレディの父と呼ばれる「ミスターK」こと片山豊さん(自動車業界の偉人TOP5に間違いなく入ります。インタビュー出来たのが私の自慢!)のアテンドをするなど良い人でした。湯川さん、少しでも良いフェアレディを作るべく頑張ったに違いない。Z34のベースになっているV36スカイラインクーペってキャッチャー1つ。タワーバー無し。

片山豊さんについて書いた記事へ

そんな湯川さんを持ってしても思い通り出来なかったことがあったんでしょう。というか補強しても基本骨格でポルシェに届かなかったんだと思う。その割に太いタイヤを履かせたモンだから、Z34は最終モデルまでピーキーなクルマでした。新型フェアレディも基本特性を引き継いだ。まっすぐ走らない。落ち着かない。以前も書いた通り、タイヤ性能が高すぎる。

実際、ここまでコーナリング速度を上げたってサーキットに持って行かない限り使い道無し! 70%使うことすら出来まい。だったらその分を余力に回せばいい。折しも同業の河口君が下のようなソルテラに乗っていた。東京スバルがオールテレーンタイヤを履かせたそうな。超カコ良いではありませんか! 私もリーフでやろうとして中途半端に終わった。

標準装着のタイヤ、245/45R18というぶっといサイズ。そりゃワンダリング出るワな。225くらいで十分かと。フェアレディも車高30mmくらい上げ、ワンサイズ大きい外径のオールテレーンタイヤ履かせたらデザインだけでなく、乗り味も良くなると期待している。乗降性だって良くなる。千の風になってる片山さんは笑ってくれるかと。

考えてみたら片山さんの意思を継いだアメリカ人が多い米国日産で新型フェアレディベースのクロスオーバー(モンテカルロラリー出場車がモチーフ)のコンセプトカーを作った。果たしてどんな乗り味になるか楽しみです。厳しい厳しいフェアレディ購入修行だったけれど、今にして思えば私、フェアレディでレースしたりSRL311買ったりと、縁があったのね。

最高のコンビかと!

橙色のフェアレディ、乗る度に片山さんを思い出したり、Z32の開発責任者だった山田さんを思い出したり、アメリカでレースやった時にお世話になった米国日産の土井上さん(若くして逝去された)を思い出したり。今は買ってよかったとシミジミ思ってます。本日10月26日売りエンジン誌の取材でデッキバンとのツーショット。どんな内容になるのかはお楽しみに! 

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3 Responses to “フェアレディ、アゲたりサゲたり(笑)”

  1. アクシオム より:

    Z33とZ34を担当された湯川伸次郎さんのZ担当時の肩書はチーフ・プロダクト・スペシャリストで商品企画を担当されていました。
    チーフエンジニアに相当する役職は、当時の日産ではチーフビークルエンジニアで、Z33は水野和敏さん、Z34は確か佃さんという方でしたね。
    湯川さんとは、今年5月5日に富士スピードウェイで開催されたZカーミーティングでお会いし、サインを頂きました。

  2. エッカルト より:

    メチャクチャいい話の連続で気分最高です。ハエみたいにそこらじゅうでうるさい素人のなんちゃって評論家チューバーたちとは全く次元の違う本物のZ評ですよこれは!

  3. 断鉄 より:

    この新型Zは、FMCで無いことが型式からも分かる。「RZ34」認証の取り直しや開発費の抑制の苦労と色々苦労があったんだろう。
    生産のことで避難を浴びているが(コンプライアンスの都合で詳細は話せないが)しっかり生産している。選択した車体色次第で生産が遅れているようだ。
    黄色は、比較的生産台数が多い。
    北米市場優先なので日本の予約者は、我慢強く待つしかない。
    今の日本でこのスポーツカーを生産してくれていることに感謝したい。

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