プラグインハイブリッド
BYDという中国の企業は、世界第二の規模を持つバッテリーメーカーであると同時に、先代カローラの完全パクりカーである『F3D』というモデルを販売していることでも知られている(上海で試乗しました)。そのBYDが世界初のプラグインハイブリッドを邦貨約210万円で発売したと報じられている。
ホントか?
そもそも『MF3D』と呼ばれるカローラの外観を持つプラグインハイブリッドカーは、昨年12月15日に「発売」済み。しかし誰も信じなかった上、大きなニュースにもならず。BYDとしちゃ面白くなかったのだろう。再度「本当に発売した」とアピールしているのだった。果たして評価に値するのだろうか。詳細が判明したので紹介したい。
まず基本的なシステムだけれど、ロジックとしては十分成立しています。発進はクラッチレス。従来型プリウスと同じ大出力(50kW/68馬力)の駆動用モーターを使う。同軸上に断続クラッチを配し25kWのモーター(通常は発電機として使い、パワーが必要になれば駆動用モーターになる)と50kWの3気筒1リッターエンジンが並ぶ。
すなわち、3つのパワーユニットを全開にしたなら、理論上125kW(170馬力)になるワケ。「実用化されたら凄い!」と思うのが、16kWhという三菱i−MiEVと同等の容量を持つ鉄系リチウムイオンバッテリー。こんなバッテリーを安全性が確保され安価に量産されるようなことになれば、EVに於ける日本勢の優位性はすっ飛ぶ。
性能はイマイチ。16kWhもの容量を持ちながら、50km/h定速走行で100kmしか走れない。モード燃費だと80kmになるそうな(i−MiEVは160km)。実用はその半分とみて40km。同じ容量のバッテリーをプリウスに積めば、モード燃費で140kmくらい走ると思う。いかにモーターやインバーターの効率が悪いか解ります。
ただエンジン走行モードや、充電モードもあるため、ハイブリッド車としても使える。モーターとインバーターの効率を考えると燃費を追求するのは難しいと思うが、前述の通りシステムとしちゃ面白い。マツダあたり、こいつをモディファイ(搭載するバッテリー量を大幅に減らす)したものを開発したら、きっと早い時期に実用化できるだろう。
ちなみにBYDは潜水艦用のバッテリーも作っており、侮れない実力を持つ。手強いライバルになると思います。
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日本から見ればまだ10年位遅れてます。しかし日本のメーカーも世界中のメーカーも中国に生産技術を供与して安く作って商品を世界中に売っています。
多分勤勉な人が、何億人もいればあっという間に、プリウス位作ってします。
余談ですが、中国で生産されてる車のエンブレム、○○ホンダ、○○トヨタからホンダ、トヨタなど外すと○○のみです。同じくるまで中国ブランドが安くて、○○ホンダが高いなんて、なりませんかね〜
BYDってどこかで聞いた覚えがあると思っていたら、ジラソーレで有名なオートEVジャパンが販売する予定(?)の電動スクーター「スカルピーナ」に採用されているバッテリメーカーもBYDでした。正確には別のバッテリーメーカーと使い分けるようです。BYD製のハイブリッドシステムですが、トヨタ方式以外にも選択肢が多い方がいいので私は大歓迎ですね。
ちなみに電動スクーターは個人的に乗りたいので普及して欲しいと思う反面、音がしない事と、一般ライダーはすり抜けをするので、クルマとの接触事故が増えるのではないかと言う理由から、普及して欲しくないと思う気持ちもあります。ちなみに私はすり抜けしないので問題ありません。
スカルピーナのバッテリーに関しての情報は以下のリンクがソースです
http://response.jp/issue/2009/0324/article122136_1.html
うろ覚えですが、潜水艦用のバッテリーも作っている中国の会社というと、元スバルのラリードライバー高岡氏が開発した電気自動車のバッテリーの供給元ですかねぇ?
さて、チャイナのプラグインハイブリッド、
>性能はイマイチ
ということですが、そのあたりは、少なくとも彼の地では、日本人が考えるほどマイナスでもないのかも?と思いました。
ご存知のように中国では、都市部のガソリンエンジンバイクの総量規制という追い風もあって電動スクーターが猛威を振るっています。そういった背景から、いろいろな面でガソリンエンジン車に劣る電気の乗り物なりの運用の有り方に関して彼の地の方々の意識は、(高望みしないという意味で)進んでいるのではないかと思うからです。
中国がプラグインハイブリッドを市販ですか。日本も、うかうかしてられませんね。(うかうかしていないと思いますが)
さて、最近はハイブリッドやEVなど自動車の進化に注目が集まっていますが、これらのクルマ、まだまだ発展途上ですね。トヨタのハイブリッドに関してはかなり熟成が進んだと言っても数年後にはもっと効率が良く、且つ運転が楽しいクルマが出てくることでしょう。
言い換えれば、待てば待つほどいいクルマが出てくる可能性が高いジャンルです。
対して、普通のガソリン車。これはその逆で、待てば待つほどいいクルマ(私のようなクルマ好きにとって)は出てこなくなるでしょう。
これは、趣味全般に言える殺し文句「今後、こんなにコストの掛かった物は出てこないだろう」的なクルマが今ならまだ中古で入手できるラストチャンスの時期かもしれません。
ロータリー、水平対向、直6、今のうちに乗っておきたいクルマだと思います。
今回もまた、環境や経済効果を無視した意見ですいません。