プリウス最新情報

プリウスのブレーキ抜けの件、2月7日の夜に新しい情報が出てきました。トヨタから全く技術的な発表ないため、パズルを解くように原因を追及しているのだけれど、これで”ほぼ”全容を解明できたと思う。結論から書くと、なかなか微妙です。やがて公表される内容だろうから客観的に紹介しておきたい。

リコールになるだろうと言われている現行プリウスとSAI、HS250hに使われているブレーキシステムは、これまでのプリウスと若干違う。先代プリウスは解りやすく言えばコストの掛かったブレーキシステムを採用しており、ABS稼働で回生が終了するや、直ちにバルブ開いて油圧を掛けに行けた。

しかし新型プリウスは簡略化のためペダル踏力を利用するブレーキシステムを採用している。したがってペダル踏力を掛けてやらないと、油圧が素早く立ち上がらない。このあたりの状況を横山常務は「ペダルを動かさないとブレーキ立ち上がらない」とか「踏み増してやれば利く」と表現しているのだろう。

改良型の制御コンピュターの内容がどうなっているのか全く解らないけれど、最初から油圧を掛けに行く制御に変更しない限り、解決策にはならないと思う。そうなると回生の効率が悪化するだろうから、10・15モード燃費も変更しなければならぬ。もし制御コンピュターを書き換えても症状出たら、もはや「クセ」だと諦めるしかない。

現在のブレーキシステムにソレノイドバルブを加えることなど簡単に出来ませんから。こういった事情あって煮え切らない記者会見になったのだろう。いずれにしろ改良型コンピューターを試してみなければ結論は出せない。

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13 Responses to “プリウス最新情報”

  1. tbn より:

    アキュムレータの無いABSというのが少し信じられないのですが、、、 ネット上ではソレノイドバルブの個数を削減したような情報はありますが。もう少し解説いただけませんか。
    畜圧しておかないとブレーキを締めたり緩めたりはなかなか難しい気がします。
    先ほどテレビで症状の再現をしていましたね。あれを見る限りでは、完全に再現性のある症状のようでした。

  2. ぱんだねこ より:

    こんばんは。
    30プリウスのアキュームレータですが、付いているようです。バルクヘッドのすぐ前の黒い筒。日経BP「AutomotiveTech・・・」の最新号には、20と30のブレーキ系統図が乗っていてどちらも、アキュームレータがあります(この本は書店では売っていませんが)なので、ペタルを踏まないと、ソレノイドが開かずにブレーキが掛からないではないかと?いくらなんでも踏んでから油圧を作るのはないでしょう・・・。システムを起動すとペタル裏からブーンと聞こえるのがブレーキ圧を作っているところです。システムオフしてしばらくすると「スコスコ」と鳴るのはそれを抜いている音かと。
    むしろ、30プリウスはペタルがが作った油圧とブレーキに掛かる油圧は分断されており、フェイルセーフか電源オフの時だけバイパスが開いて直結になります。
    このあたりは、ABSorVSC開発経験者に聞くか自分で技術解説書を入手して現物を見ないと。モータショーでアド○ィックスの人に聞いても「最近は複雑で担当者じゃないと」というくらいですから。
    ┐( ̄ヘ ̄)┌

  3. 国沢光宏 より:

    少し解りにくい説明だったので簡略化しました。

  4. 山上 より:

    私は、トヨタファン、プリウス乗りです、トヨタの偉い人達に、映画「遥かなる走路」を、観てもらいたい、トヨタ創成期の、物語、感動ですぅ〜、もう一度、原点に、帰りましょう!
    トヨタとプリウスを、ナメンじゃネェーゾゥー!
    がんばれトヨタ!!

  5. P.O より:

     「コストと安全」の天秤を誤ったようですね。仮にプリウス問題はこれで一件落着としても、海外のアクセル問題は深刻だと思います。 
     元々、フロアマットがどうであれ、ECUの不具合であれ、ブレーキ・オーバーライド・システムが完備されていれば問題ないはずです。これも、「コストと安全」の天秤を誤ってしまった。
     トヨタやホンダにはなく、BMWやメルセデス、VWやヒュンダイ、日産にはこのシステムがあったのだから、日本車はたたかれる恐れがあります。
     どうも、海外メディアが、フロアマットなどの原因から、このフェイルセーフシステムを完備していなかったことへの責任に話題を変えつつある気がします。
     一つ対応を間違えると非常に深刻な状況となるでしょうから、トヨタ首脳の機敏な対応を望みます。
    http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=abfXyjC3iZOk

  6. さん角 より:

    やっぱりな・・・
    トヨタは最初から分かっていたんでしょうな。
    車の不具合はしょうがないと思うけれど、嘘ついたり隠したり、不誠実な対応が情けない。
    今回の件は高い高い授業料となることでしょう。

  7. 豊田 より:

    回生ブレーキと、油圧ブレーキを、5対5として、新型では、回生量を、増やそうと思って、6対4にしたら、引っ掛かったって感じですか?ドライバーが、6のあたりで、ブレーキ踏むから、車が、回生か、油圧か、迷ったって事でしょうか?それが、1秒って事?
    そんな、単純では、ないのか?

  8. 庄田エンジニアリング より:

    いつも楽しみに拝見しております。今回の件はコスト削除の簡略化でストロークシュミレーターという一つの部品に集約した事の弊害ではと推測してました。入力と出力の関係がキチンと整理が着かないから大丈夫かな?と気になったのです。
    となると、抜本的な対策も難しいと直感的に思います。

  9. misty より:

    新型プリウス:
    ・制動で回生ブレーキ単独動作の頻度が拡大
    ・ABS動作を油圧ブレーキのみで実現
    ・ブレーキ油圧系にハイドロブースターが挿入
     (ペダル操作量に応じて油圧を送り出す)
    ・ブースターの手前にポンプとアキュムレータ
    まで確認できていて、この構成で
    ・回生ブレーキ停止⇒油圧ブレーキでABS動作
    となったとき、
    ・ペダル操作量に対応した油圧ブレーキの制動量<回生ブレーキによる制動量
    となって制動力が減りブレーキが抜けたように感じる、ドライバーはブレーキペダルを踏み増して回生ブレーキの減少分を補償しないといけない、ということが起きていると考えました。
    ただ疑問として残ったのが「VSC動作はどのように実現されているのか?」です。VSCも油圧ブレーキに依存しているならば、上の説明ではペダルを踏まない限りはVSCが有効に機能しないという妙なことになります。
    恐らくペダルを踏まなくてもハイドロブースターから油圧が出るようなチャネルを構成でき、その油圧でVSCに必要な制動動作をかけるのだと思いますが、そのようなチャネルがあるならば回生を切った直後のABS動作も直ちに機能するのでは?となってしまい不明点が残ります。

  10. ぱんだねこ より:

    こんばんは。たびたびすみません。
    コストダウンという目的はあったでしょうが、そのために新しいシステムを構築したのですから、ほとんどブランニューです。それを聞くと開発もさぞかし大変だったのだろうなと思います。2/10にはリコールが発表されるので、少し落ち着くと思います。
    ペタルの「フィーリング」について、不自然だとか言われますが、ブレーキ抜けをのぞいて、私のような素人にはこれで十分だし、詰めは甘くとも一発でここまで仕上げてきたのは、結構すごいことなんだなと、手のひらを返したように思っています。
    せっかくのブレーキシステムは、小型・軽量化されているので、ユーザーとメーカーの評価軸をあわせて、次の小型車に展開して来るのでしょうね。

  11. lucky より:

    いつも拝見させて頂いています。
    トヨタの今回の問題、騒ぎ過ぎだと思います。
    アメリカは、今年後半から電気自動車を大量販売するにあたって、邪魔なハイブリット車を排除したいのではないでしょうか?
    インフラの整備に、膨大な国家予算が付いてます。
    考え過ぎと思っていますが、ホンダ・トヨタを叩いて何処が良い思いをするか?・・・ゴーン?

  12. ごーん より:

    luckyさんご指摘のゴーン暗躍の件は、日産の自動車産業における影響力を考えると完全に有り得ませんね。私の感覚では日産はアジアの1中堅メーカーでしかありません。

  13. Hayabusa より:

    今日は正月以来のお休みです。
    が、体が休む事を忘れていて定時に起床・・・
    うだうだしていたら《とくだね》で突然国沢さんが!
    多くの地域で多くの人達が使う工業製品。
    《くせ》で片づけられない場合があると思います。
    《トヨタ》の《昨年最多量販車プリウス》は誰がどんな使い方をしても《普通》でなければならない。
    《とくだね》でのテスト結果を見る限り、他の車より危険であると思うんですが。
    国沢さんが以前書かれていた《先代プリウス》の中古を買う方が、現状ではベストかと。

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