ホンダの中国戦略ブランド「イエ」シリーズ、中国では何と失敗の可能性99%と評価されている
現在進行形のホンダ中国プロジェクトは、ホンダの中で「中国のスペシャリスト」とされている倉石前会長が担当だった。そんな倉石さん肝いりの戦略といえば電気自動車ブランドとなる「イエ」シリーズの立ち上げです。今年4月の北京モーターショーで華々しく発表。2027年までに6車種を投入すると言う。工場新設まで含むこのシリーズがコケたらホンダの中国戦略は終了という背水の陣だ。
私からすれば第二次世界大戦のミッドウェー海戦とイメージがダブる。能力の無い指揮官に踊らされ、十分な情報入手をせず間違った戦術を取る。途中、ケガを小さくするためのチョイスなどあったけれど、ことごとく失敗。主力を全て失ってしまった。さて。1年ぶりに中国を訪れ、中国のメディアと様々な情報交換した。基本的に「そうでしょうね~」だったのだけれど、意外だったのはイエ。
中国の皆さん「全く勝負にならないと思います」。なぜか? 今や中国勢のイキオイときたら、もうハンパない! しかも中国の人は日本と同じく国産を好む。加えて日本のように国産車の方が圧倒的に安い。日本勢に大きなストロングポイント無ければ中国車を買うというのが今の中国市場です。そんな視点でイエシリーズを見ると、なるほど競争力を持っているとはとうてい思えない。
インテリア一つ取っても、全く特徴無し! むしろ液晶画面など控えめ。ホンダからすれば「15年後のことを考え信頼性を考えた」ということになるんだろう。液晶画面、使えば使うほどリスク大きくなる。でもこういったクルマを買う中国人はお金持ちだし、数年しか乗らない。15年後の信頼性などどうでもいいのだった。加えて中国の人は壊れたら修理すればいいと考える。
同じ価格帯の中国車といえば、キラキラするインテリアで奥さんの気持ちをガッツリ掴む。ホンダ車、中国のモーターショーの展示車に奥さんが乗って「つまらない」というケースが多いという。さもありなん。慎重になり過ぎるあまりスペック的な華やかさも無し。電池は相変わらず三元系リチウム電池。見えないところにお金使ってどうするって感じ。中国人の気持ちを掴めない。
決定的なのは、勝てる点がほとんど無いのに高価になりそうだということ。400万円以上のクルマを買うような中国人からすればストロングポイント無し。デザインだって山ほど出てくる(毎月新型車が20車種も出るそうな!)普通の中国車と変わらない。ホンダの現地駐在は当然ながらこういった状況を知っているだろうけれど、日本側で全く認識出来ていないんだと思う。
ホンダもトヨタのような現地現物主義を取るべきかと。トヨタは2023年の上海ショーに行った中嶋副社長(開発担当のTOP)が即座に中国から激を入れたと聞く。上海ショーへ日本から行ったホンダの開発陣は中堅クラス5名だけ。帰ってレポート書いたって上層部は動かないです。中国のモーターショーを上層部が200人単位で見に行くような企業にならないと、中国市場は失うと思う。
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今、たまたま満州国の話を読んでいるのですが、ホンダの中国担当は当時の関東軍のように「この地は我々が仕切る!日本(内地)の本社(参謀本部)は黙っていろ」というくらい肝の座った人に全権任せる、ホンダという名の別会社というくらい勝手にやらせる、じゃないとあの大陸でやりあえないのではないかと思います。
現地に居て土地土地の空気を感じ、住んでる人の顔が見えなきゃ、欲しいもの・売れる物・この先の傾向は見えてこないのでは?
ホンダ車に乗ってるファンとしてはかの地でもホンダここにあり!な尖って売れるクルマを出して一矢報いて欲しい。撤退戦であればなおさら。
日本人から見ても、中国のメーカーに勝てる様な内容やデザインをしてない。
これは、お終いかも知れぬ。
日産に助け舟なんて出してる場合じゃ無いですね。
先月、在上海の23歳の娘がBYD SEAL(海豹)のハイブリッドを購入
日本円で250万円ほど
車に全く興味がなく、ちょっと長めの通勤を考慮した若年層の選択がこれ
近い内に長距離を乗る機会がありそうなので、楽しみです