ホンダや日産の社員は皆さん「良くない方向に進んでいる」としっかり認識しているが打つ手無し!
仕事柄、当たり前だけれどスズキを除く自動車メーカーのいろんな部署の人たちと、いろんな機会で様々な意見交換をする。同時進行形で今までの経験や、30年以上にわたって流れを見てきているため、会社の中がどんな状況にあるかも情報入ってきます。結論から書くと、現在進行形で厳しいと思われているホンダや日産ながら、社員の皆さんは全て危機感持つ。
もっといえば「誰が悪いのか」「どういった状況になっているのか」「どうしたらいいのか」まで理解している。ホンダの人と話をしていると、もう私の認識と100%同じ。日産の人と話をすると見事に100%同じ評価だったりする。そして隔靴掻痒の気持ちを持ちつつ、イヤな方向に進んでいるのに軌道修正できない。大きな声を上げたら窓際の席になるからだ。
私は今まで「どうやったら皆さんの考える方向に持って行けるか?」と考え、厳しいことも書いてきた。でもいかんともしがたいです。ダメな張本人は毛がビッシリ生えた心臓を持っており、全く動じない。私が悪口を書かれても気にしないのと同じだから理解出来る(笑)。ここにきて「ムダかもね」と思うようになってきた。大きなモノの流れは簡単に変わらない。
となれば言っても書いても意味なし! もちろん状況は都度都度紹介していくけれど、こらもう「知っておいた方がいい」ということであり、流れは変わらない。だったら楽しむ方に専念したい。ということでいくつか企画を練っている。軽自動車でモータースポーツをやり、果実として皆さん手軽に楽しめる最後のエンジン車を提案することも一つ。
電気自動車を使い、電力会社から電気を買わずに走らせるという”遊び”もやってみたいと思っている。引退するまで10くらいの「クルマ使った楽しい遊び」を手がけられたら本望だ。1年に2つで5年。まぁいいペースですね。とりあえず2つスタート済。1つ構想段階にある。人生にも言えることながら、目標や楽しみがないとツマラン。サポートしてくれる人が居る限り修行したい。
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日本のGDPが下がり日本車の技術的優位点が下がっているのは、失われた30年の中に原因があるのだと思いますが、それを見ないふりをして、いまあるものを喰っている人のほうがエラくなっているような気がして何とも悲しいです。
日本はできることを増やしてリターンを得る(例えば設備・技術への投資)より、今できることで何とかすること(コストダウンより給与ダウン)を優先してきました。
とはいえ、人間はタコのように自分の足を食ってもしのげるわけではないのですが。
日産はアメリカで売るハイブリッド車がない時点で「そりゃ伸びないわな」。三菱と仲良くなったのに、電池工場を別に作ったり、e-powerをまた独自開発中でどうしたんだろう。プライドが邪魔しているのか。
ホンダは中国でうまく立ち回れればよかったのに。中国でプラグインのアコード・CR-Vを開発できたのならそれを世界中にバラまければ、トヨタと同じことができたのに…(中国から輸出できなくてもアメリカ・日本で生産すればよい?)