ホンダ攻めに入る

ホンダが「攻め」の姿勢に入った。日本市場について言えば軽自動車大作戦である。現在下を見て4車種の開発を進めており、
低迷傾向のシェアを取り戻そうと全力を挙げ始めた。30km/L勝負はもちろん、それ以上の燃費を目標にしているモデルもあるようだ。秋口になれば作戦の全貌が見えてくると思う。

アメリカ市場は為替に影響されない現地生産化と既存のモデルの改良、そして値下げ攻勢を掛けていく模様。現在
フィットは日本からの輸出となっており、利益を上げられない状態。かといってアメリカの工場も手一杯。そこで2014年をメドに年産20万台規模となるメキシコ第2工場を立ち上げるという。

既存モデルも出足で躓いたシビックの改良を急ぐ。機敏な動きと言えば韓国勢の得意技ながら、それを凌
ぐ速度でシビックを進化させるようだ。早ければ年内にもフルモデルチェンジに匹敵するレベルの「ハッキリ解る変更」を行う。コンシュマーレポートの「おすすめ車」から漏れたシビックながら、意地でテコ入れか。

新型車についちゃ価格の見直しを行う。次期型アコードや次期型アキュラからユーザーにとって魅力のある価格設定を目指すらしい。スバルがアメリカで大躍進した要因の一つは「現代自動車より安い価格設定」。ホンダも10%程度の実質的なプライスダウンを狙っている? 現代車と同等の価格なら売れる!

欧州は1,6リッターディーゼルの投入を急ぐ。シビックに追加が決まっている他、新型アコードやCR-Vも1,6リッターディーゼルがあれば心強い。F1から撤退し、ブランドイメージは低迷傾向ながら、シビックのWTCC参戦で盛り返そうという狙い。フィットでラリーに参戦すればイッキにイメージは上がるだろう。

アジアも注力していく。早ければ4月下旬から洪水被害にあったタイ工場がフル稼働に入り、さらに洪水被害に遭わない地域に第2工場を造るという。12万台の生産能力を持つインドネシア工場の建設も始まった。タンザニアに安価な価格で普及を目指す2輪の工場を立ち上げるという発表まで行ってます。

課題はないのか? 強いて言えば開発部門の戦力か。只でさえホンダの開発陣は少数精鋭主義。トヨタのような開発を任せられるシステムを持っていない。ちなみにトヨタは小型車をダイハツ。SUVなら日野自動車。乗用車もトヨタ車体、関東自動車、セントラル自動車、富士重工などに開発/生産委託してます。

基本的に自前主義のホンダだけに、これだけ戦線を拡大すると何らかの手を打たなくてはならない。されどホンダというか日本人の強さは「正しい方向を向いていると納得した時の強さ」(間違った方向を向いてると徹底的にダメ)。客観的に見て「正しい方向」だと思う。3年後のホンダを楽しみにしたい。

・ECOカーアジアは「VWポロの燃費に驚く!

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11 Responses to “ホンダ攻めに入る”

  1. さね より:

    なるほどホンダが変わるのか。愛車ぼろインサイトの点検とオイル交換の間に、革新代一弾?軽自動車Nボックスかなり期待して見て試乗しましたが…普通とは思いますし、広いとは思いましたが… まあ好きずきだし欲しい人がいると思いますが個人的にはダメでした期待してただけに残念。 ホンダいい方向に向かうといいですね。 ecoカーのほうにポロの記事ありましたが、やっぱり日本車も変速機からやり直したら変わるんじゃないでしょうか?エンジンもごまかし聞かなくなるし。CVTでも高速域でも駆動ロスのないより革新的な物にするとか。 時期カローラのスクープ記事も見ましたが、日本人向けとはいえ大丈夫か?て感じです。実物でないと実際はわかりませんけど… 本当にホンダに頑張ってほしいです。

  2. 小林 英弘 より:

    ホンダが攻めに! この言葉だけですっごく頼もしいですね! 国内海外を問わず頑張って欲しいです!
    しかも北米シビックが「たった1年で大改良! かつての丸目四灯インテグラ以上のハイスピードですね! …『ベストカー』で読みましたが、マイナーチェンジでのバンパー形状変更程度の改良でも必要経費1億円! なら今度の大改良ではいったいどれ程の資本が投入されるんでしょうか? 気合入ってますね! さすがはホンダの看板車種! 意地でも負けられないんでしょうね〜。ホンダ党には嬉しい限りです。
    軽自動車勢も楽しみですが、いかんせんトルネオクラスのクルマに2年も乗ってしまうと、いくら燃費が30km/lといわれても乗り換え候補にはなり難いですね〜人間って「レベルを下げるのは難しい」と言いますがホントですね〜かつてはJA4トゥディ君を「一生乗る!」なんて思ってたりしましたが…(笑)。なので今後の時期アコード辺りの価格見直し&燃費性能に期待!ですね。現行アコードって、正直「誰が買うの?」状態ですので(笑)。時期アコードがカッコ良くて現行型みたいにバカ高くなくてレギュラー仕様でそこそこ燃費が向上していれば相当欲しいです! 「このおクルマ(←トルネオ君です)は…下取り価格はゼロ円です」と言われても新型アコード欲しいです!(笑)。
    PS1:とは言え…やはり燃費悪いクルマは正直キツいです。ガソリン警告灯が点灯したので今日満タン給油しましたが…ハイオク50lで8,000円! テポドン2号並の破壊力です(笑)。しかも走行距離は400km。ザックリ計算でリッター8km/l。これはキツイ。リッター30km/lが羨ましいです。
    PS2:上の話と矛盾しますがデルソル病が止まりません!(笑)。最近見つけた最後期型SiRトラントップ仕様ATのweb見積価格は端数切りで60万円! ハーバードグリーンパールのキレイな物件です(←ハーバードグリーンはEG/EKシビック&デルソル共に不人気色でしたが(笑))。これに陸送費も込みで65〜70万円でしょうか? 「昔憧れたクルマに不便を承知で乗る」ってどうなんでしょうか?

  3. 阪口 正輝 より:

    ホンダはIMAを駆使して、フリードやフィットシャトルなどを即HV化にしたことやセンタータンクレイアウト技術など素晴らしい技術があり、エンジンに関しても素晴らしい技術があります!!
    しかし、現行アコードと3.5L時代のレジェンド以外のセダンのデザインが酷すぎる… シビックが苦戦してるのはデザインも要因のひとつだと思います。
    1台あたりの収益が高く、北米で数を稼げるセダンが売れないと利益面で苦戦します。
    あとはミッション。5速AT→6AT 又はDCTを採用すれば、素晴らしいエンジンがより素晴らしいと感じるはずです。
    今のホンダはもったいないような気がしてなりません。
    攻めて、好転することを願ってます!!

  4. 白木 晴幸 より:

    『HONDA』という会社、本来はレースをやりたくて二輪や四輪の生産を始めたのでは…?と錯覚するような会社に感じます。ホンダの歴史にそんな微妙な匂いを感じながら昔から今までを見てきましたが(昔と言ってもN360の頃からですが…)創業者の時代は今ほどの規模ではなかった事もあり小回りのきく会社でしたが、今の規模ではなかなか大変。
    まァ時代の違いもありますが…それはともかく、ホンダが攻めの姿勢に入ったというのはうれしい限りです。
    海外工場を増設するとの事で、会社の増収には申し分ないですね。欲を言えば国内の雇用にも貢献して貰えるともっと有難いのですが…。
    軽はホンダの原点と言ってもいい分野ですから、どんな進化を見せてくれるか楽しみです。
    ホンダらしい新しいコンセプトに挑戦して欲しいです。
    シビックとアコードはホンダの規模拡大に貢献した車種ですからこれからも大事に育てて欲しいです。
    日本に2ボックスというスタイルを提案したのがシビックです。そんなシビックの新しい変化はどうなるのか、アコードの新しい進化はどうなるのか、その他の車種、新しい車種も含めて期待したいです。正当進化をするであろうこれからのホンダに…。

  5. gamera より:

    お邪魔します。
    HONDAのテコ入れ、うれしい限りですね。
    ついでに、アコードエアロデッキを最新技術で復活させてくれないかな・・・。 あっ、でもデザインはほぼ当時のままでお願いします。 今のHONDAのデザイナーに任せると、カッコ悪くなりそうなので。
    もし、実現するなら久々にHONDA車買いまっせ〜!!!
    今乗ってるBH5Dレガシーがそろそろ買い替え時期なんでね。でも車も家電もマスコミも、現在の低レベル化の原因はただ一つ、色んな意味で “大人”がいなくなったことに尽きると感じる今日この頃です、ハイ。

  6. 白木 晴幸 より:

    追伸:「ECOカーアジア」のVWポロの件ですが…。
    現行ポロは初代ゴルフとイヘージがダブって見えます。初代ゴルフの質実剛健で洗練されたスタイル、現行ゴルフはちょっと大きくなりすぎた感が有り、その点現行ポロはまさに大衆車のグローバルスタンダードの感じ。
    しかも時代に合わせて燃費も上出来。そして室内インテリアも上質。華美に走らず大衆車然とした質感。嫌味の無さに好感が持てると思うのですが…。

  7. ぴぃ より:

    まだ3年待つのか・・・orz

  8. 本田二郎 より:

    学生時代の長い春休みの間期間従業員として浜松工場で働いたのは良い思い出です 埼玉在住で研究所工場が埼玉にあるので何となくそこはかとなく親近感があります

  9. GTi より:

    技術だけではどうにもならないと思います。
    本日NYショーでRLXとクロスツアー改見ましたがひどすぎます。クロスつアーとアコードクーペコンセプトを見るに、あのまんまのかっこ悪いアコードが誕生しそうですね。
    しかも現行日欧アコードを廃止して。
    ホンダのデザーナーにはもう期待はできません。

  10. ゴードン より:

    今のホンダのデザインを貶しながらも、自分はエアウェイブに乗っています。
    5年過ぎましたが、リッター16km走ります。ホンダのエンジンはスバラシイ。
    オイルで燃費が2〜3キロ変わるというのはあまり知られていないと思いますが、先日友人の整備士がオイル入れ間違えたら、13〜14キロに下がりました。極端に粘度の低いオイルは、どのエンジンでも使えるわけではないと言うことで、感心した次第です。
    ホンダのデザインについては、昔徳大寺さんが「バタくさいデザインが上手い」とおっしゃっていました。その良さが復活すればなーと思います。デザイン頑張りましょう。

  11. 真鍋清 より:

    最新型シビックは日本での販売こそ停止してしまいましたが、英国工場では盛んに製造され、まだまだマイノリティながらもVWゴルフやフィアット・ブラーヴォ、ルノーメガーヌなど1.8リッター前後を中心とした2ボックス車市場の一角に食い込んでいる様相が見えてきます。
    そんな英国製シビックのガソリン&ディーゼルを一定量、日本市場にも投入して様子を伺い、グレードに応じては日本で生産&販売を検討することをホンダ首脳陣に切に伝えたい!!
    現に先代シビック一族の「忘れ形見」とも言うべき派生車種=ミニバンのストリームも5人乗のRSZを廃止し、「3列シートの六人乗り」などという詭弁としか思えないパッケージングのみに統一してしまった(かつてのヘンテコ2ボックスカー、エディックスの亡霊が出たか?)ぐらいでホンダも何をしたいのかさっぱり見えてこないのだ。
    そんな低迷期の暗中模索を脱して新たな開花期に向かうに当たって新開発軽もNSX後継スポーツハイブリッドも大いに結構だが、ほんとうの意味で中核を担うジャンルに「ミニバンだけでない新たな可能性」をクリエイトし、そうした意味ではシビック系のディーゼルや同ハイブリッドの国内市場への本格的リリースこそ急務だと言っておく。
    ホンダもフィット一族で「ガソリンエンジンの高効率化」に関して一定のノウハウを得たに違いないだろう。そして次期フィットは1.2リッタークラスの低圧ターボ(しかも三気筒の噂も!)で現在よりも軽量化が図られるなど鋭意開発が進んでいると言われ、中核商品についてキモを外さないことが期待できる。そして国内市場にシビックを復活させるに当たって、ディーゼルハイブリッドと1.2リッターターボの二本立てで「Cセグメント車の新しい可能性」を示唆してもらいたいと願っている。
    あまりに「ハッピーファミリー(皮肉)のミニバンと偽善ハイブリッドのメーカー」ではホンダの技術部門もノウハウを封印されて「羽をもがれた鳥」で可哀想ではなかろうか―同社の首脳陣の判断を見ていきたい。

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