ホンダF1、バルセロナでも深刻なトラブル

F1開幕まであと3週間となったものの、依然マクラーレンホンダは満足に走れない状況が続いている。2月19日から行われているバルセロナテストの午前中に発生したトラブル、けっこう深刻な問題だったらしく午後のテストは全て中止になってしまった。

栃木の研究所でないと本格的な対応が出来ない状況とのこと。もしかすると昨年末にベンチテスト中に発生したトラブル(好ましくないモノが好ましくない場所から漏れる、という内容)と関係しているのかもしれない。いずれにしろ原因はハッキリ解ったと思う。

このテスト、本来ならレース本番を想定した走行距離のテストや、タイヤの減りなど最終的なチェックを行わなければならない。安全上に問題のあるトラブルだとすれば、短いラップで「漏れ」を確認しながら走るしかないだろう。信頼性確保に大きな課題があると言われたホンダのパワーユニットながら、いよいよ厳しくなってきた。

一方、明るいニュースもある。アンチラグに代表されるエンジンのセットアップが出来ていないにも関わらず、19日の午前中は1分28秒18というタイムを出した。午前中一番時計だったザウバーは1分27秒31。今年バルセロナサーキットで行われるスペインGPの予選は1分25秒を切るか切らないか、と予想されている。

今まで満足に走れていないことを考えれば「驚くほど速い」と言って良い。ホンダ筋に聞いてみたら「すでにエンジンの信頼性確保が大きな改題だという認識になってます」。御存知の通りF1のレギューレーションを見ると、年間で使用できるエンジンは4ユニット。パワーアップ前提の変更は出来ない。

ただ信頼性確保のための変更は許されているし、4ユニットを超えてもピットスタートでレースを行えば良い。開幕前のテストで何とか速さだけ見せ、開幕したらピットスタート覚悟でエンジンをドンドン壊すことも考えているようだ。エンジン壊れたら変更出来る。

もちろん2015年シーズンの結果は厳しいことになるが、今や「ピットからのスタート作戦」しか無くなりつつある。とはいえ単に地味なだけだった第3期のF1チャレンジより多くの話題を提供してくれることは間違いない。バルセロナテストは残り3日間。果たしてどんなタイムを出してくれるだろうか?

 

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