ボルトのポテンシャルに驚く
「電気無くなったらプリウスと同じタイプのハイブリッドじゃないか?」、という論争がアメリカでも盛んに行われているシボ
レー・ボルトに試乗してきた。詳細はどこかのメディアで改めて紹介するが、とりあえず気になっていた点を明確にしておきましょう。結論から書くと「よく考えたものです」。正直、たまげました。
試乗はマイナス10度という最悪の条件
ボルトの走行モードを見ると4タイプある。ウチ2つは電気自動車モードなのでまたの機会に。電気無くなると、当然の如くエンジン始動。1つ目のモードは
「エンジン掛けて発電機を回し作った電力でモーター稼働させ走行する」というもの。シリーズハイブリッドです。これだとエネルギーロスを出してしまう。
だからこそホンダのプラグインハイブリッドは、巡航状態になるとエンジンで直接駆動する。当然ながらGMの開発陣もエンジンで直接駆動する方法を探したんだろう。その答えが2つ目のモード。エンジンで発電機そのものを駆動しながら、同時に遊星歯車を使い、直接車軸にトルクも伝達しようと考えたワケ。
最大でエンジンパワーの70%を直接駆動のために使える
すなわち巡航状態になると、エンジンの出力は最大で70%程度を直接駆動に回し、そして30%を「発電機を回して作った電力でモーターを駆動」ということになる。ホンダのように100%直接駆動するより伝達効率は落ちるものの、スズキのレンジエクステンダーのようなシリーズハイブリッドより圧倒的に有利。
しかもクラッチの断続を行わなくて良いため、非常にスムース。エンジンの始動/停止はプリウスなんか相手にならないくらい滑らかだ。効率だって決して悪くな
い。電気無くなってからの燃費を聞いてみたら37mpg(15,8km/L)だという。プリウスにゃ届かないものの、シビックのハイブリッドと並ぶ数字。
猛烈に情報量の多いインパネ。右の緑玉が上下にフワフワ動く
アトキンソンサイクルや高圧縮比にするなど搭載しているエンジンの効率(時間が無かったため普通の1,4リッターを搭載)を追求していけば、電気が無くなったあとの燃費も大幅に改善出来ると考えていい。マツダのスカイアクティブなんかと組み合わせれば簡単に20%以上燃費を向上させられるか?
また、プリウスと同等の電池容量で走らせることが可能。ボルトのシステムを使い、ハイブリッドすら作れてしまう。もちろん今のボルトのシステムだとトヨタの特許には引っかからない。しかもプリウスより複雑なので、乗っていて面白い。ボルトのシステムは発展性や将来性があるので、近々ジックリ紹介します。
ボルトは「乗ってみなくちゃアカン!」と直感した通り、手強いです。ハイブリッドを持っていないメーカーにとっちゃ驚異。我が国は韓国に抜かれつつあり、中国に迫られ、復活したアメリカとも競わなければならなくなった。
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遊星歯車でクラッチ無しでトヨタの特許にひっかからないんですか?
その昔、日本のメーカーは殆ど言いがかりのようなゴミ特許の拡大解釈で散々むしりとられましたが、いざ特許の権利を主張する立場になると簡単に回避され、特許ではいいようにやられっぱなしですね・・・
立場が逆だったら絶対に特許でひともんちゃくありそうですが・・・
へー、虚仮脅しだけじゃなかったってことですね。
私もLA Showの試乗会で10分だけ乗ったんですが、分りませんでした・・・^-^;;
GMもプリウスのリバースとかやってるんですかねぇ。
それにしても、前にもご指摘ありましたが、寒冷地だとやっぱりEVは厳しいですかね。確かにデトロイトじゃ、リーフとかi-MiEVは冬乗るの大変そう。
その点ボルトとかプリウスPHVならエンジンあるので、暖房の心配もないですしね。
140km/hまでEV走行できる日産フーガHVは、ボルトとおなじように定速走行ではエンジン出力を、走行駆動だけでなくモータで発電してバッテリ充電しているようです。しかもボルトのような複雑なメカなしに。
キャデラックの工場のように無駄だらけなボルトですね。いかにもアメリカ的です。
PHVって、モーターで動いている時は魁皇クラスの関取一人、エンジンで動いている時はへビー級のボクサーが一人乗っているようなものですね。
やっぱり、効率的とは思えないんです。これは将来、内燃機関から電気へと移行するまでの過渡期だけに有用な乗り物だと思います。
ここで私が燃料電池車を外した理由は、水素ステーションは普及できない。また、水素から電気エネルギーを取り出す触媒である白金はレアメタルで、地球上には燃料電池自動車1000万台分も存在しないと言われ、開発を着手してから数十年経つのに未だに実用化のメドが立っていないからです。
私は、PHVには興味がありません。日本のような狭い国土では簡単に電気供給のできる電気自動車が普及すると思います。
当面は、ガソリンスタンドと高速道のパーキングに車1台分の200Vの充電設備を準備すれば普及は加速すると思います。
HVは
モータ駆動のときはエンジンはお荷物。
エンジン駆動のときはモータとバッテリがお荷物
と云う人へ
400km走れるEVは
100km以内しか走らない人にとって
75%のバッテリーは永遠のお荷物。
ボルト、手強そうですね。ただどうみても、EVではなくハイブリッドです。
ハイブリッドとEVで先行した日本車は、決して絶対戦力ではないので、世界のメーカーと抜きつ抜かれつになると思います。
3年後や5年後の、技術や電池がレベルアップする節目節目に、どれだけ性能を飛躍させられるかがポイントだと思います。
ただ思うのは、せめて日本メーカー同士だけでも、しのぎを削るだけではなく、補完し合って相乗効果を発揮するようなスキームが、できないものでしょうか。
もはやライバルは、各々の自動車メーカーではなく、地球の二酸化炭素の様な気がしてなりません。ハイブリッドもEVも、大なり小なり、二酸化炭素を増やしているのですから。
EVの無駄さんへ
電気自動車は、使用目的によって電池容量を選択できるような販売になると思います。
仰る通り、100kmしか走らない人に400km走る電池は無駄です。電気自動車価格の半部以上が電池代ですから。
私が、電気自動車を設計するならば、基本パッケージとして100Km走行可能とし、オプションで電池を追加できるようにします。たくさん走る人にはそれなりに電池を搭載し、そうでない方は基本で十分ではないかと思います。
そこらへんの柔軟性が高いのが電気自動車です。また、電気自動車は内燃機関と違って、オイル交換とかありません。ほぼメンテナンスフリーです。
このため、家電として販売可能になるのだと思います。
無駄を削る可能性は、内燃機関より上です。
発想はアメリカ人得意ですよね。
しかし、実用化となると途端に不細工になる。
銃器で言えば、M-16・オートマグのガスオペレーションシステム。
ボルト、本当の燃費が知りたいです。
韓国は現時点では脅威ですが、じきに息切れすると思います。何故か?人材流失がひどすぎる。創業者の独占・癒着(国)が多すぎる。日本で言えば、パナの松下・HONDAの本田。彼ら創業者が死んだ時の企業の落日は皆さんご存知の通り。
もっと、全体を見ましょう。
それより、気になるのは日産。
企業秘密漏えい事件、日産のHV。特許の切れる遊星歯車を使わなかった等。(遊星歯車はオートマのギヤに採用されているシステムなので実用新案止まり。なのでもうすぐか、すでに特許がきれます。)
?が多すぎる。本当に大丈夫か日産。
tonpochiさんへ
メンテナンスフリー?
ブレーキ・アブソーバー・ワイパーモーター。駆動用モーター等どんだけもつのかな?
基本的に機械は壊れます。使えば使うほど。
だから、EVはブラシレスモーターです。
某番組のソーラーカーも2万キロでブラシにトラブル発生。
も少し、このホームページ読んで理解しましょう。
国沢さんも、家電メーカーに自動車は作れないと言っています。
メンテも必要です。
品質基準が家電とかとは格段にちがいます。
ちなみに、法律でバッテリーは後乗せできないそうです。ま、法の抜け道として積載物という方法もありそうですが。こう言う法規も知って発言下さい。
この辺りの法整備・柔軟性も必要で認識していました?
今の法律ではまだ電気(電力会社以外)販売できないのですよ。
nobuさんへ
ここは議論する場所ではないと思います。
電気自動車を今すぐに普及させることは難しいと言っているもの理解させて頂きます。
以下、個人的見解なので聞き流して下さい。
COP15で2020年までに1990年比で25%Co2を削減することを公約しています。これは、今後政権が変わっても守らなければなりません。内燃機関を温存するのは得策ではないと思います。自動車のEV化は避けて通ねないのではないでしょうか?
その為のいろんな法整備とかしがらみはあるのでしょうが、それは政治家の方に任せるしかありません。
PHVにしてもEVにしても、どこで充電するかが一番重要なことです。今の状況では車庫付一戸建てに暮す人か事業者だけにしか所有できません。それでは普及しないと思います。
充電設備を設ける場所の提案として、駐車場、パーキングエリア、既存ガソリンスタンド等に200Vの充電設備を設置してはどうかなと思うのです。
その販売は電力会社であろうと委託を受けた事業者であろうと構わないです。
どちらにしてもあと10年です。どうなっているか楽しみです。
今日、たまたまNECのCM見ました。
そのCMは下記URLで見れます。
新しいモーターリゼーションの波は、自動車メーカー以外のところで着実に進んでいますね。
私も今乗っているア○○○は、そろそろ買い替え時期なので、次はHVしないととか思っていましたが、次は最後のガソリン車として自分が一番乗りたいものを選ぼうと思います。
参考URL:http://www.nec.co.jp/environment/energy/tvcm.html