ボルボが世界に先駆け3列目シートの安全性について言及
ボルボがXC90の発表会で、世界に先駆けて3列目シートの衝突安全性を言及した。曰く「身長170cmまでなら前のシートと全く同じ安全性を確保しています」。3列目シートの安全性については何度も疑問を呈してきた。ボルボの追突試験映像を見ると、車体後部がかなり激しく変形している。ボルボとしても身長170cmまでしか保証出来ないレベルなんだろう。
ほとんどクラッシャブルゾーンの無い国産ミニバンの3列目シートや、軽自動車のリアシートの危険性たるや想像に難くない。全てのメーカーが黙っているため(寝た子を起こすようなことはしたくないのだろう)数値も潰れ方も解らないけれど、少なくとも軽自動車の後席に子供を乗せるのは推奨しない。助手席エアバッグのカットスイッチさえあれば前席に座らせられるのに。
この際、本格的に後席や3列目シート席の衝突安全性を考えるべきだと思うけれど、まぁ期待出来ないです。ということで、大切なお子さんを乗せるのなら、十分な追突時のクラッシャブルゾーンを残すコンパクトカークラス以上を選ぶか、助手席エアバッグのカット機能を持つ欧州車を購入し、助手席に座らせるかだ。ボルボは助手席のチャイルドシートも認めている。
ボルボ本社にある安全センターの展示車両を見ると、助手席にチャイルドシートを後ろ向けに装着してある。乳幼児の場合、チャイルドシートは後ろ向き装着が好ましいものの、後席装着の場合、お母さんと2人だとお互いの顔が見えない。助手席エアバッグをカットすることを条件に後ろ向きに座らせれば安全だしお母さんも子供の状態が常に監視できて安心だという。
タカタ(シートベルトメーカーの、です)に聞くと、試験データもないのに助手席装着なんかとんでもないと言う。「助手席に座らせるのは危険」と言ってる人達だって何の根拠もない。私はたくさんの試験データを持っているボルボの「前のシートも後ろのシートも安全性は一緒です」という方を信じる。そして3列目シートの危険性について警鐘を鳴らしておく。なるはやで考えるべきです。
<おすすめ記事>