マツダ、北米はディーゼル終売。欧州も大幅縮小へ! 大丈夫か?

広島を本拠地とする中国新聞は「マツダが北米でディーゼル車の販売を止める。欧州もマツダ6のディーゼルを終売」と報じた。地元紙だけに確かな話だと思う。ちなみに北米に於けるマツダのディーゼル、日本と同じ後処理システムじゃ排気ガス規制をクリア出来ず2019年に尿素SCRを追加してやっと販売出来るようになったのだけれど、全く評価されず!

中国新聞も「販売が振るわず、1年余りで撤退する」と書いている。というか地元紙にこんな厳しく書かかれるなんて驚くべきこと。広島の経済はマツダによって支えられてます。不思議なことに私は広島のTVやラジオからお声が掛かる。聞いてみたら皆さん最近のマツダの方向性に疑問を感じているようなのだ。もう少しハッキリ書くと「このままじゃ厳しい」。

いや、すでに緊縮財政になっているのだという。「ラージ商品群」と呼ばれている6気筒後輪駆動車の商品化に予算付いたこともマツダ社内で厳しく言われており、心ある社員が地元メディアに苦言を呈する状況らしい。何よりブラックサタンの評価が徹底的にアカンという。もはやブラックサタンを批判するの、私だけじゃなくなりつつあるようだ。

アメリカ仕様は尿素SCR付き

文頭に戻る。アメリカはムカシからディーゼル嫌いの市場として知られており、厳しい排気ガス規制を行うことで事実上の締め出しをしていた。技術の進歩により排気ガスのクリーン化が可能になった、ということから見直され始めていたタイミングでVWのディーゼルゲート。マツダのパワーユニット部門は尿素SCR無しでの規制クリアに拘った結果、タイミングを逃した。

中国新聞の記事によればマツダの北米販売台数のうち、ディーゼルは1%に満たなかったという。さらに欧州市場もディーゼルゲートと2021年CAFEでCo2排出量の多いディーゼルは急激に販売台数を落としている。2021年CAFEを大きく下回るマツダ6を売ると膨大ばペナルティを支払わなければならない。早晩CX-5のディーゼルも終売しなければならなくだろう。

スカイアクティブXは2021年CAFEのクリアが難しい。直列6気筒のラージ商品群、欧州じゃ最初から出せないことが解ってます。結果、北米も欧州もトヨタのハイブリッドをOEMで売るハメになった。パワーユニット戦略、壊滅的な失敗だったということ。この件、ブラックサタンや人見さん、パワーユニットのTOPだった廣瀬さんに何度も聞いた。

面白いことに皆さん超短気! メディアに対しあんな感情的になるんだから(藤原副社長が在広島メディアの皆さんの前でキレた話は有名)、社内にはもっと厳しいかと。メンタルをやられた人も少なくないと聞くが、さもありなん。いずれにしろディーゼルは日本でしか売れないためコスト的に厳しい。スカイアクティブXも売れないからコスト的に厳しい。

1日でも早く抜本的な改革が必要。財政状況を一段と悪化させること明々白々なラージを凍結。自動ブレーキ性能や4WD性能の高さをキチンとアピールし、アメリカで売ってるロードスターの2000ccや、最低地上高が203mmあるCX-30を日本でも売る。モデル末期になっている車種はお買い得仕様車を作るあたりから始めたら、まだ巻き返しは可能だと思う。

ただ遠からず手遅れになります。

 

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ