マツダ、電気自動車重視へ。藤原前副社長や人見シニアフェローの呪縛からやっと解放された?
マツダの人見シニアフェローはパワートレインの責任者だった時代、電気自動車を蛇蝎の如く嫌っていた。もう何度やりあった解らないほど。パワートレインを引き継いだ廣瀬取締役とも電気自動車について話をすると、毎度の如く感情的になるほどの全面否定ぶり。バランス悪い今のマツダを作って逃げ出した藤原元副社長のバックアップもあり、マツダのことなど考えず。
全く聞く耳を持たず私利私欲(いや私利はないです。笑)に則り自分の趣味でクルマ作りをしてきた。当時の主力メンバーだった廣瀬取締役は残っているけれど、やっと藤原元副社長の呪縛から抜け出せたんだろう。マツダは2030年に電気自動車比率を最大40%に引き上げると発表した(昨年6月までは5%とお話にならない比率)。やっと普通の自動車メーカーになったと思う。
それにしても1年5ヶ月で5%から40%に! ブラックサタン時代、いかにオタンコな考え方をしていたかよ~く解る。さて。マツダの電気自動車比率40%という発表を見て、いくつかの「う~ん!」があります。先日、日本勢の電池について書いた。そこではマツダもトヨタの電池を使うと推定したけれど、今回、日産系のエンビジョンAESCだという。なぜトヨタ系じゃないのか?
ブラックサタン御一行が大を3つつけてもいいくらいのトヨタ嫌いだということをトヨタも認識していたのかもしれない。もしかするとアメリカの工場がトヨタとマツダの協業で最後か? エンビジョンAESCの日本工場はこれで日産とホンダの他、マツダまでカバーすることになる。ある程度の規模になると生産コストだって下がって行く。もちろん生産出来れば、ですが。
当然の如くエンビジョンAESCにとって一番の優先順位は日産。続いてホンダ。その下にマツダということになるし、生産量が足りなければ価格だって強気になられてしまう。さらに材料高騰となっているモーターやインバーターの調達も今から頑張ったところで厳しい。だからこそアメリカで販売比率35%目標になる2026年は何の数字も出していない。いや出せないんだろう。
そもそも目標だけ打ち出しても、売るクルマが無ければ厳しい。本来なら頑張っても2030年くらいで絶版(PHVを除き2027年までになる地域も多い可能性大)にならざるを得ないCX-60に代表される「ラージ」じゃなく電気自動車のプラットフォームを開発していればよかった。マツダの電気自動車プラットフォームを使ったモデルの本格導入、早くても2028年になるという。
ただマツダが目標を定め、突き進み始めた時の集中力とパワーは大きい。決定的な弱点となっている情報収集能力不足なども改めて行けば何とかなるかもしれない。その場合、電池は今からリン酸鉄リチウムをメインにするなどの「違うアプローチ」も必要になってくる。真正面から攻めたって時間不足や電池に代表される調達難に巻き込まれるだけ。果たしていかに。
いずれにしろマツダファンならマツダ車を買うのは今です!
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こんなに小さいんだ、驚き!
ミッションも無さそう。
マツダはEV化を推進するにあたって、日立Astemoからモーター・インバーターを調達すると言ったり、中国地方のサプライヤーと組むと言ったりしています。
ただ、ちょっと遅きに失した感もあります。
なんにも言わずにすでに実績のあるPHEVを売っている日産・三菱連合がある一方、マツダはフルHEVもスルーできましたから、他力をあてにしても急に40%はむずかしい。EVプラットフォームだって実績はMX-30eだけ。
スカイアクティブXは、むかしのロータリーやコンプレッサー付きミラーサイクルエンジン的な扱いになるのでしょうかね。
うーん現実的に出来るのかな?
他社のOEMオンリーになったりして。
今回の話を聞いて思い出したのはかなり前にアクセラを試乗した時にディーラーの兄ちゃんが「うちで一番依燃費のいい車はトヨタさんのハイブリッド使ったアクセラのハイブリッドです、自分はこれからもどんどんトヨタさんと提携してハイブリッドと将来的には電気自動車を作るべきだと思います」と言ってました。現場の人は昔から解ってたんですよね。やっぱりブラックサタンの呪いか。現場の人可哀そう。
馬鹿の一つ覚えで水平対向にこだわってる(それしか作れない?)スバルとかもそうだけどトップがかじ取りを間違えると大変ですね。
ブラックサタンとBEVファシズム。
どちらも他人の意見を弾圧します。全体主義的ですな。
ダイバーシティはどうしたんですかね?
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