マツダ、6気筒を作るそうな。デザインとエンジン部門、ホンモノのKYか?
ストレート6は確かに気持ち良いエンジンである。しかし! 今や全ての面で時代遅れになってしまった。こう書くと「ベンツだってストレート6を復活させたじゃないか」と思うかもしれません。考えて頂きたい。ベンツのストレート6、3リッター直噴ターボで367馬力という出力を出す。ターボ無しなら4500cc級の排気量を持つ。この排気量だとV8になります。
ベンツ開発陣はV8と直6を比較した結果、直6ターボの方がメリット大きいと判断したのだった。正しいと思う。V8と直6を比べた場合、唯一の弱点になる直6の全長も補機類などの設計でV6と同等に抑えられているから素晴らしい。そしてベンツの車種ラインアップからすれば、400馬力近いエンジンを搭載したいモデルがたくさんあります。加えて高い価格で売れるという実績ある。
翻ってマツダを考えてみたい。400馬力級のパワーユニットを搭載したモデルの需要がベンツの半分もあるかとなれば、間違いなく無いと思う。丸刈りにしたっていい。NAなら250馬力くらいになると思うけれど、この出力レベルだとBMWやベンツだって4気筒ターボである。250馬力級エンジンを直6で作る、という流れはベンツの直6と根っ子からして違うと言うことです。
そもそもマツダはブランドイメージ作るために直6を開発して、趣味性の高いクーペに搭載するという。このカテゴリー、販売台数を期待出来ないためトヨタですら単独開発出来ないです。だからこそスープラはBMWと共同開発になった。どうやら直6があればベンツやBMWのようなプレミアムブランドになれるとホンキで考えているらしい。だとしたら徹底的にナンセンス。
只でさえ現状のマツダを見ると「7年前と比べたら別次元のクルマを作っているのに伸び悩んでいる」状況。おそらく「最近のマツダはいいね」と思っている人は増えただろうが、マツダ車を買うまでの決断は出来ないんだと思う。かくいう私もそう。CX-8いいね、と考えながら、買う段になると二の足を踏む。やはり「いいだけ」じゃダメなのだ。これ、どんな趣味にも言えること。
こういったマツダの姿勢を見る度に「KATANAになりたいのかな」と思う。ゴルフクラブを持っている人なら、おそらく「KATANA」というブランドを知っていると思う。世界の一流ブランドに匹敵する仕上げで、飛ぶと言われている。ファンも多い。私も興味あるのだけれど「そんな良いクラブなら何で一流選手が使わないのかな?」。性能良ければ結果も出せるだろう。
少し高価でも有名選手が使っている実績のあるゴルフクラブを買いたくなります。クルマだって同じ。付加価値を売りにする高額車ほどブランドイメージが必要だし、そういったイメージは性能競争でしか作れないのだった。ベンツは圧倒的にF1で強く、誰だって「世界一の技術を持ってる!」と思う。BMWだって市販車をベースとしたレースで強い! この機微がマツダに解らない。
素晴らしい直6を作るかも知れない。でも作ったって売れないしブランドイメージも作れないと思う。ムダ使いだ。残念! その予算使いBMWのような市販車ベースで競技やったら、ブランドイメージ作れるのに。徹底的にセンスありません。ちなみにマツダの営業利益は830億円。そのうち1%でもモータースポーツに使えば(現在はゼロ!)マツダのイメージが変わるだろう。
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