マツダのマイルドハイブリッドのバッテリー寿命の件、アメリカではサービスキャンペーンが行われた?

昨日マツダのマイルドハイブリッドに使われている走行用電池(48V/0.33kWhの三元系リチウム)の寿命が短いらしいという件を紹介した。どうやらアメリカではCX-70/CX-90のサービスキャンペーンが行われたようだ。内容を調べてみたら、大ざっぱに言うと電池をあまり使わないようにするという内容らしい。三元系リチウムはフル充電とフル放電のサイクルで800回が寿命の目安。

ここで注意すべきは「フル充電とフル放電」という点である。三元系リチウムで稼働する私のアイフォーンは500日くらい使っているけれど、フル充放電回数は242回相当。最大容量は新品の83%になっている。あと500日使うと70%くらいになると思う。寿命を延ばすにはどうしたらいいか? 使う量(SOCと呼ぶ)を10%に抑えることで寿命を10倍に延ばせるのだった。

マイルドハイブリッドの場合、燃費やドライバビリティを向上させようとすれば、48V電池のSOCをたくさん確保したいところ。回生エネルギーを多い取ろうとすればバッテリー残量を減らしておかなければならない。減らすためには使わなければならない。SOCが大きければ大きいほど減速時の回生エネルギーをより多く回収出来るため燃費は改善出来ます。


CX-70/CX-90の場合、燃費を向上させるため48V電池のSOCを大きくしたことは想像に難くない。ただSOCを多く使うと電池寿命に大きな影響を与えてしまう。しかもマツダの48V電池、交換すると”ほぼ”一生モノのTHS2(トヨタ)に使われている走行用電池の2倍に相当する30万円超。それでいて3万kmくらいで寿命を迎えてしまうことも珍しくないと言うから深刻だ。

マツダとしたって保証期間内に無償交換となれば負担大きい。そこでサービスキャンペーンを行いSOCを小さくするということなんだと思う。SOCを半分にすれば寿命2倍になります。3分の1だと3倍! ただSOCを少なくすれば回生出来る量も少なくなる。確実に燃費落ちる。まぁユーザーからすれば多少燃費落ちたって高価な48V電池を交換するより安くつく。

気になるのは認証上の問題だ。SOCを小さくして申請時のモード燃費を確保出来るのだろうか?

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