三菱、鴻海開発&生産の電気自動車をオーストラリアとニュージーランドで販売することを発表
日産のホワイトナイトになるとも言われている台湾の鴻海は、すでに電気自動車の開発&生産している。かつてGT-Rの顔である水野さんが関係していたレクスジェン(裕隆汽車の高級車ブランド)の『n7』というモデルを1年半ほど前から販売している。5月連休の時に台湾取材に行き、いろいろ周辺取材をしてみたんだけれど苦戦中。もっと言えば販路が無くていかんともしがたい状況にある。
そらそうだ。人口2300万人という台湾の市場規模は大きくない。その中で電気自動車を買おうという人はさらに少なく、しかもテスラなどという手強いライバルだっている。売れないのも当然かと。日本で言えば東京都と神奈川県を足した人数のお客さんを相手に新型車を開発するようなもの。良いクルマであっても売れない。この状況をなんとかしようとしてるのが日産出身の関さんである。
台湾の新車販売台数は46万台。日本の10分の1規模です
様々な自動車メーカーにn7を扱ってくれるよう営業活動をしていると聞いた。おそらく三菱だけでなく、日産やホンダ、マツダ、スバルなどにも話を持ち込んでいると思われる。そんな中で「やりましょう!」と決めたのが三菱だったワケです。n7そのものになるのか、n7をベースに三菱専用のデザインを取り入れるのか不明ながら、n7をベースにしたクルマだということは間違いない。
すでに発売されているn7の評価は上々である。ただデザインは個性や特徴なく、しかも魅力的と言えない。そんなことから台湾でも話題性薄く、人気も伸び悩んでいるようだ。鴻海としても厳しさを認識しているらしい。率直な評価を書かせて頂ければ、中国車が日進月歩で進化を続けている昨今の状況を考えるとn7が成功する可能性は限りなく低い。というか、価格も性能も時代遅れです。
三菱の真意は不明。大洋州市場で売れるとは思えないです。
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鴻海は、水野さんが所属していた会社でしたか。水野さんは、日本と台湾と関係を強めたいと話していたのを思い出しました。
ただそれは西ドイツと東ドイツの関係をイメージしていて、日産が主で鴻海が支える方向だったと記憶しています。
それが今や鴻海が、日産の筆頭株主になりかねない状況なのですから、日産の大タコ経営陣は全員「磔獄門の刑」でも足りない。。。
ただ鴻海ブランドのクルマ自体に競争力が足りない(技術力が足りない)とすると、これまた厳しい。三菱が鴻海から局地的にEVの供給を受けるのは、日産グループとしてのお付き合い以外の何物でもないと感じます。
直近はトランプ関税の逆風の中、鴻海がホワイトナイトに徹してくれるコトを切に願っております。
そういえば、トヨタが日野自動車を切り出そうとしています。それはトヨタが体を軽くして、日産支援に出馬する布石かもしれないと、好き勝手に妄想しております。
n7自体は難しいにしても、日産より三菱のほうが決断も早いし、生き残るんじゃないでしょうか。後ろに三菱電機も三菱商事もいることだし。