中国に於ける日本車の販売台数が漸減中。盛り返す見込みは薄い?

中国に於ける日本勢の販売台数が漸減中である。売れ行き好調のハイブリッドを持つトヨタですら今年1月~3月までの販売台数は前年同期比-14.5%。日産が-36.8%。ホンダ-37.7%となってます。電気自動車とPHVの販売台数は同+26.2%となっているため、その分だけエンジン車が減ったということになる。トヨタが-14.5%と踏みとどまっているのは、ハイブリッドが人気だからだ。

この傾向、これから世界規模で広がっていくと思う。電気自動車のPHVの販売比率が上がれば、その分だけエンジン車の売れ行きは減って行く。そしてトヨタのような人気のハイブリッドを持っているメーカーは売れ行きを落とさない。となれば人気のエンジン車を持たない自動車メーカーの販売台数はつるべ落としに悪くなっていくだろう。生き残る術は電気自動車を増やすこと。

しかし! ホンダも日産もエンジン車の売れ行き低迷をカバー出来るだけの電気自動車を作れるかとなれば難しい。中国のホンダでいえば1年後に事実上1車種。1年半後に2車種を追加するのみ。日産も同じようなペースです。アメリカだって10州以上が2026年に35%を電気自動車にしなければならない。これまたキャッチアップ出来なければ販売台数を下げてしまう。

日産とホンダだけでなく、マツダやスバルも厳しい。おそらく日産とホンダは中国で縮小均衡策を取らなければならなくなるだろう。撤退をしながらダメージを最小限に抑える、ということ。これ、相当難しいです。今のままだとホンダと日産、マツダと三菱自動車も少しずつ市場を失い、欧州のようになってしまうと思う。10年後は撤退している方に1000ペリカ。

東南アジア市場は日本と中国、韓国の激しいバトルになるだろう。ここで不利なのが日本。というのもインドネシアやタイ、マレーシアなど東南アジアの大国は日本車のシェアがメチャクチャ高い。タイで90%。インドネシアなんか98%だ。中国や韓国が入ってくれば日本はシェアを奪われるだけ。防戦一方になってしまう。ホンダの稼ぎ頭になっているベトナムの2輪も守るのみ。

なのにトヨタを除き、ノンビリしているように思えてならない。まぁ私が心配してもしょうがないですね(笑)。

<おすすめ記事>

4 Responses to “中国に於ける日本車の販売台数が漸減中。盛り返す見込みは薄い?”

  1. 2662やす より:

    中国でも厳しい環境ながらトヨタは今のところは堅調な販売が続いています。

    ~中国新車販売データより~ 2019年同期(コロナ禍影響の無い)比較に注目!

    1~3月販売累計…2023年台数…2019年台数…2023/2019増減比

    中国全市場計……6,076,000₋……6,372,400………▼4.7%

    中国乗用車計……5,138,000₋……5,262,800………▼2.4%

    トヨタ₋……………379,900₋………348,000–………+9.2%
     
    ホンダ₋……………220,367₋………335,134₋₋–……▼34.2%

    日 産₋……………161,961₋₋₋……343,748…–……▼52.8%

    ソース:マークラインズデータ等 (2023.4)より集計

  2. ツナミ より:

    中国向けとしては高級車クラスの電気自動車もあって良いのかなと思います。

    低価格化が電気自動車の普及を後押しするのは間違いないと思いますが、中国ではまだ車を持つということが一つのステイタスで、特に富裕層は新奇性の点でガソリン車よりも電気自動車にひかれるのではないでしょうか。

    ただ問題は、電気自動車の技術的な分野も中国の先行を許す形になったようなので、性能面で高級感をアピールできるかどうかですね。

  3. トヨタ車ユーザー より:

    私がときどき思うのは、日本のメーカーが中国向けを仕立てるのに、日本車ベース(製造方法も)で対抗するのには無理があるんじゃないという事です。

    例えば、中国EVに4輪をそれぞれ別のモータで独立制御し、その場で転回できる車があります。これはいまの従来発想のプラットフォームと駆動系では無理です。
    また、車内がシアターになるEVもダッシュボードの構造などが今まで通りの構造だと液晶画面を格納する場所がありません。

    だからテスラは新しいアーキテクチャ(ボディ構造も含む)を通称モデル2のために仕込んでいます。
    中国は発想が柔軟、つまり出発点が違うんだなあと思います。それに気づいて対抗モデルを作らないと、中国地場メーカーと互して戦うのは難しい気がします。

    トヨタやホンダが考えているという次のアーキテクチャはどんなものなのでしょうか。単にブラッシュアップしたインバータやモーター・バッテリーが並んでいるだけだとしたらやばいです。

  4. より:

    リチウムは埋蔵量200年、コバルトやニッケルは50年と言われているのでリチウム電池等の需要が激増した時に代替電池が出てこないと作りたくても作れない事になるので電池原料のリサイクル含めて発展的に進めて欲しいですね。
    重要な基幹部品にレアアースが使わないと出来ない物が多すぎると感じますね。

2662やす へ返信する

このページの先頭へ