中国の動向

ある自動車メーカーの中国市場の講演を聞いた。中国市場の近況と課題を丁寧に説明してくれる。中国取材に行ったこともない人も少なくないので、大いに参考になったことだろう。私の興味の対象は、中国市場への依存度や「もし出て行けと言われた時の対応策」だったけれど、講演内容にはなかった。

いや、依存度については簡単に触れ「大きな収益源になってます」とのこと。最後のQ&Aの時に「出て行け」の件を聞いてみたら「そういうことを言われるとは思っていません」。想定もしていないそうな。5年以上も中国の担当をしている人の「肌感覚」からすれば、決定的なトコロまで行かないと感じているようである。

先日、他の自動車メーカーの首脳陣に同じことを問うてみたら「少しずつ中国への依存度を下げて行かなければならないと思っている」。けっこう興味深かったのが、新型ノートのショックアブソーバー。日産はキャラバンNV350やエクストレイルに韓国ザックス製のショックアブソーバーを採用してます。

輸入部品割合が金額ベースで45%にも達する新型ノートも韓国製だと思っていたら「日本の日立製です」。そうそう。新型ノートの輸入率の件、新型ノートのチーフ・プロダクトスペシャリスの水口さんも「点数ベースじゃないですか?」。機転を利かせた女性の広報がその場で確認してくれ「金額ベースです」。

今まで一度も聞かれなかったという。「仕事の出来る広報」って解らないことはすぐ答えを引き出せそうな部門にコンタクトし、「正解」を引き出してくれる。どういう経緯で日本製を採用したのかは取材中ながら、もしかすると重要な部品を一つの国や企業に依存するのは問題が大きいという判断かもしれない。

私らの仕事も同じ。いつ切られてもおかしくないですから。危機感を持てるか持てないかだと思う。おそらく中国に対する依存度や付き合い方はメーカーによって大きく異なると考える。参考までに書いておくと、1980年代にアメリカで日本車バッシングを受けた際、ホンダすら「出て行けと言われることを覚悟した」。

自由の国と言われるアメリカだって、かつて日本に輸出の自主規制を押しつけてきたのだ。中国のような国体であれば、たやすく日本を切れるハズ。すでに中国に於ける日本の重要度は薄れている。日本の技術力の多くを吸収済み。逆に「いつ追い出してもOK」くらいの気持ちでいるんじゃなかろうか。

中国市場に頼るのはリスキーだと思う。出来れば中国についちゃ「ボーナス」くらいのつもりが理想的。前述の自動車メーカーの人は「現時点で全く問題ないです」と言っていたが、見る見る状況は悪くなっている。かつてないくらい激しい反日感情をむき出しにし始めた。最悪、操業一時停止もありうる?

・ECOカージアは「24時間対応の日産ディーラーは?

<おすすめ記事>

5 Responses to “中国の動向”

  1. ゴードン より:

    先日、某サイトで「ブラジルをなぜもっと大事にしないのか」という趣旨の記事を読みました。
    ブラジル人はとても親日家なのだと。長い歴史の中で、先達の方々が信頼を積み上げ、日本ブランドはとても信頼されていると。
    なのに、日本企業はいまいち興味興味が薄いいようだとも。遠すぎるから?
    自分も今、隣人としょうもない土地境界の件でもめています。基本的に、隣人とはもめるものですよ…

  2. さね より:

    悠長だなぁ 中華人民共和国では日本人襲撃、暴力受けてるし、日系の色々な店舗は反日デモが暴徒化して破壊や略奪が物凄いとゆう話なのに。 中国政府は反日教育やデモ容認、反日を煽ってましたがついに人民の統制がきかなくなってきたのでしょう。我が国は非常事態であり国交もなにもあったものじゃないし、その気になりゃ子飼いの北朝鮮を使ったり韓国をもより反日に導いて軍事的行動とる日も近いかも知れなません。 早く時間的余裕がないし今の政府、国会は政局と保身はいいら、たまにはちゃんと国や国民の為頑張ってよ。有事なので皆で力はせて憲法改正しないと今の日本憲法での対応と腰抜け日本政府対応では、これぐらい色々やっても日本おとなしいし、もっともっとエスカレートしても不思議でないし。本当に本土さえ侵略の憂き目にあうかもしれないですね。日本国民と領土を守れないなら国じゃないでしょ! アメリカは守ってくれはしないとゆう前提で考えないと。実際に日本国の為にアメリカの自国民、海兵隊を危険にはしたくないし金も出さないのが本音だろうし。 経団連を始め企業も利益よりもうちょい考えたほうが身の為でしょ。商人は金でお互いのメリットで万事うまくいくと往々にして勘違いしまっくってますが… ナイフで刺されたら終わります人生そのものが。 先生はまだボーナスぐらいにと言われてますが、もうそんな自動車売るとか商売ができるとかの問題じゃなくなってると思うなぁ。共産主義の一党支配の異常な反日で成り立ってる相手国な訳だから個人的にはまだ商売や自動車、技術を売る気?韓国もそうですがオリンピックとかでも常識的じゃないし。北朝鮮とあんま変わりはないな彼らいわく世界一優れた民族であり、文化、人類の最古で優れた初期文明発祥させた民族らしいですが、まあいっしょの民族な訳だしな。民主主義国家だけに余計タチが悪い。まあ日本にも沖縄の基地問題をめちゃくちゃにして、嘘ばっかゆってた訳わからない政治家や政党もあるしなぁ。選んだ国民にツケくるなホント…。政局や国会が乱れてるからこーなったのもあるでしょう。隙をみせたら、そりゃ反日なんだから隙をつつかれるよな今がチャンス到来とばかりに…。ともかくこーなった以上、エリート商売人だろうと国民も、尚更に役人、政治家屋は腹くくって日本はどう進むか分かれ目ですね。敗戦から約70年冷静に憲法改正の在り方、原発、核保有も含め軍事も考えなければならないと思います。

  3. 阪神ファン より:

    反日デモは各新聞で大きく取り上げられていますね。
    ・スーパーに侵入し破壊
    ・所有者が同じ中国人でも日本車を破壊
    ・経営者が同じ中国人でも飲食店を破壊
    これでは、デモというより、ただの暴動ですね。
    また、今の時代、情報は世界中に広まり最後には中国に跳ね返ってくる問題だと思います。
    仮に日本と中国の貿易がゼロになったら・・・。
    日本からの資本財輸入に頼っている中国は大きな打撃を受けると思います。
    日本も中国も、そのくらいは認識してる。
    だからこそ、日本はもっと経済的に中国へ入り込みたい(中国経済の日本影響度をもっと高めたい)
    中国側にしても、そんな日本の対応はわかっており、そう簡単には中国市場から撤退しないだろうと強い態度ではないかと思っています。
    一企業としてみると非常に大変だと思いますが。
    YouTubeでもいろんな映像がありますが、スポーツの世界でもサッカー・バスケなど中国の態度は最低だと思います。

  4. TTT より:

    原文忘れましたが、ヨーロッパの格言で、
    隣国との仲良くしようとするのは愚か者の行動で、賢い者は、隣国の隣国と仲良くする というような内容のものがあったはず。
    隣国同士は利害関係から仲良くできないので、敵の敵同士仲良くして自国に有利にしましょうという意味。
    隣人と仲良くしましょうというのは、争いを好まない日本人だけの独りよがり。
    そろそろ戦後の歪んだ自虐史から目を覚ましましょう。
    「アムステルダムの光芒」で検索してみませんか?
    安倍首相がアジア歴訪したとき、特亜以外の首相から言われた言葉は、まさに上記「」の内容。
    大東亜共栄圏はまさに共栄、侵略でも植民地化でもない!!
    いかに日本の教育が間違っているか、大人になってよくわかりました。

  5. 覚悟を決める より:

    これはターニングポイントになりそうです。
    中国からの完全撤退。
    尖閣はたぶん占拠されるでしょうが、良く考えると尖閣なんて大半の日本人には何の利益もありません。放置ですね。
    良く考えると、何も中国から部品を輸入してまで日本で生産しなくたっていい。最終製品が安くて、売ってもいいというなら安く買えばいいし、高いなら買わなければいい。中国にはモノを売らなくてもいいし、中国製が入手できない事でモノの値段が高騰するなら、それが新しいモノの価格の基準になるだけ。
    そんな事より、日本はエネルギーと農産物の自給できる国家への転換を急ぐべき。
    日本が撤退したら中国も気づくでしょう。
    欧米人に安くこきつかわれていただけだって事に。
    どのみち、遅かれ早かれ、中国から他のアジア諸国やひょっとしたら中南米、アフリカは生産拠点が移っていくのは歴史の必定です。
    ただ、日本国内に破壊活動が及ばないように注意が必要です。尖閣などという価値の無いものを守る為に(どうせ最後は守れないが)本土攻撃の口実など与えてはいけません。

このページの先頭へ