仁義無きエコラン

         
         
         
         

最低速度や基準タイムを設定しないままエコラン大会などやろうものなら、もう大変なことになってしまう。信号変わってもノロノロとしか動き出さず、
制限速度を下回ることなど当たり前。心臓に毛が生えている輩の勝ちというイメージ。同じく「ふんわりアクセル」(5秒で20km)も渋滞を招く。こらもう
噴飯モノ。

必要以上にホンダを叩いた宣伝は見苦しい、と以前書いた。トヨタもそう考えたんだろう。カタログからは消去できないものの、Web見ると「マイルドハイブリッド君」(ホンダのシステムを批判した表現)を削除している。これで一段落かと思ったら、今度はホン
ダが「それでいいのか?」というキャンペーンを始めちゃいました。

何と全国レベルで「仁義なきエコラン大会をやる」というもの。すでに50km/L超えの燃費がホンダのWebに登場してきている。こんな燃費出そうとすれば、下り坂でもない限り、「交通の円滑な流れ」に猛烈な負担を掛けるハズ。賛同者があまり居ないことを望むけれど、考えようによっちゃ峠の暴走を奨励することに近い。

道交法の理念を読めば「交通の安全と円滑な流れ」とある。日本語の解釈だと「安全」と「流れ」は同等。過度のエコランや「ふんわりアクセル」(普通なら1回
の青信号で20台流れるようなケースでも、ふんわりアクセル野郎が居たら30%程度減る)が出てくると渋滞に拍車を掛けることになってしまう。大切なのは、流れを乱さないこと。

ホンダの魅力は「技術で人間を幸せにしたい」という点にあると思う。実際、エンジニアの
皆さんに聞くと、人に迷惑掛けてまで燃費を向上させることは本末転倒だと考えているそうな。プリウスにやられて焦る営業サイドの気持ちは解る。されど迷惑掛けてまで燃費出して宣伝材料に使っているのを本田宗一郎さんが見たら「馬鹿野郎!」かと。

この挑発にトヨタが再び噛み付かないことを強く希望します。ちなみにCT誌の取材で新型プリウスのエコランフルアタックをしたけれど(素晴らしい数値が出ました)、交通量ほと
んどない道。湖を一周する35kmほどのルートで5台ほど追いつかれたが、即座に道を譲り迷惑を掛けてません。これを普通の道で行ったら、喧嘩売るような
もの。

峠のタイム競争に等しいエコランアタッカーが出ないことを強く強く望む。

<おすすめ記事>

7 Responses to “仁義無きエコラン”

  1. より:

    おっしゃる通りです。
    何事にも節度を持って行動して頂きたいと感じます。
    企業も個人も。

  2. lucky より:

    いつも拝見してます。
    過大解釈かもしれませんが、必要以上に渋滞させてまでエコ運転しますかね?
    それほど問題で無いと思います。
    ホンダ・トヨタの宣伝にマスコミも乗っていると思いますよ。
    なんだか車は、ホンダとトヨタグループと軽自動車メーカーしか、生き残りはむずかしい気がしてます。
    最近の渋滞は、タクシー業界の方の問題と思います。マナーの悪さ、台数の多さ、考えもんです!

  3. B.Y より:

    無茶なエコランは止めて欲しいです。
    MTミッションのマツダロードスターでエコラン馬鹿の後に着くと早く巡航速度に上げたいのに、前に引っ掛かってシフトアップも出来ません。

  4. ひろきん より:

    そう言う輩が前にいれば、迷わずホーン鳴らしっぱなしにしてやるくらいのことはするでしょう。
    しかし、燃費燃費言うなら車乗るなよ、とおもいますがねー。

  5. まつもとちえこ より:

    逆手にとって
    舞鶴若狭自動車道西紀〜上荒川間を冷間無しで走ったら
    無論深夜の車のいない時間ならと限定して
    60km/L位は行くのかな?なんてちょっと妄想してみました。

  6. バゴーン より:

    ふんわりアクセル→5秒で20キロというのは確かにやり過ぎです。3秒で20キロ位なら妥当かなと思います。
    国沢さん推奨の「2000ccなら2000回転を目安に発進」だと、ちょうどこのくらいのペースです。
    出遅れないし、ごく普通に走れますよ。

  7. kuma より:

    はじめて投稿させていただきます。
    いつも楽しませていただいてます。
    本当に国沢さんの話っていつも興味深いです。
    ただ一言だけよろしいでしょうか?
    上記の新型プリウスのエコランフルアタックですが、
    道を譲る⇒追越させる、だけで迷惑じゃないかと
    思います。いかがでしょうか?
    私ならわざわざ前の車を追越すのは面倒だし進路変更
    怖いので。。。みんな普通に走っててもらいたいです。

このページの先頭へ