今のホンダ、新しいトライはせず。課題あったら尻尾巻いて逃げるという縮小均衡策ばっかり

「F1撤退記者会見を行います。ついては”密”を避けるため先着順で6名ほど青山本社に席を作りました」というメールが来たので即座に返信。レッドブルのウェア着て出席してみました。多くの人はF1撤退に対する不満をブツけるだろうけれど、私はホンダの今後について聞いてみることにした次第。答えてくれるのは広報やブランドイメージを担当する渡辺執行役員であります。

渡辺さんとは若い頃からのお付き合いです

何度も何度も書いてきた通り根っこはクルマ好きのため、ホンダに元気いっぱいの企業であって欲しいと思っている。足を引っ張る人は悪漢だ。八郷さんが社長になって以後、暗いニュースばっかり! イギリス工場を畳むと言って総スカンを喰い、電気自動車は独自開発止めてGMと組むという。アシモ開発中止。そしてF1休止じゃなく「もう出ない」と意味する撤退だ。

ぜ~んぶ止めるだけ。新しい「夢」を提案しない。記者会見で「F1に変わるブランドの柱は何を考えていますか?」と聞いてみたら「今は無いです」。ここで「カーボンニュートラルです」と答えたら「今から中国やテスラを抜く覚悟を持っていますか?」と突っ込もうと思ったけれどそこはメディア対応を知ってる渡辺さん。素直に認める。他に質問に対しても認めるところを認める。

ただ本当に代案を持っていないのね、ということが解った。何度か「ホンダというフネに船長はいない」と書いたし、そういった話も聞いていたけれど実感する。課題にブチあたったら止めるか無難な策を取るかで、新しい目的地を決めることはしない。ホンダを作り上げた宗一郎さんと全く違うことばかりやってる。現在行ってるの、被害を最小限で済まそうとする撤退戦略だ。

興味深いことに上手く稼働しているブブンについちゃそのまんま。インディは利益を上げているアメリカホンダがやっているので「どうぞ!」。モトGPも2輪事業に必要なので「どうぞ!」。スーパーGTまで止めたらさすがにフルボッコされると思っているらしく「やむをえず続けましょう」といった雰囲気。地域や事業毎の分社化をしていくということなんだろう。

「ホンダ」という横串が無くなった。今後、アメリカはアメリカでブランドイメージを守り収益を上げていく。2輪も今まで通り。欧州市場についてはF1の撤退で事実上の店じまいか。ラリーにでも出てくれば別だけれどやらないだろう。日本市場や中国を除くアジアや大洋州もダイハツやスズキのように小さいクルマのメーカーになっていく。当然どの分野でもライバルに喰われます。

「夢」で事業拡大してきたホンダのDNAからすればあまりに辛い。渡辺さんが今晩八郷さんと晩飯を食べるというので「記者会見でメディアから夢や将来を作ってから引退しないと八郷さんのことをTheデストロイヤーって書いちゃいますよと言われた、と伝えてください」と頼む。そしたら「すぐ国沢か、とバレちゃうと思います」だって。しくしく。

ちなみに縮小均衡策なんかホンダじゃねぇ! というホンダ社員やOBは驚くほど多い! 体力のあるウチ、新しい希望を見つけて欲しいと思う。「テスラより速い電気自動車作ってやる!」くらいの気合いくらい持って欲しい。やろうとすればできるポテンシャル持ってるだけに隔靴掻痒(靴の上からカユい足を掻くこと)の思いだ。

 

 

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