仲良しクラブ解散!
美味しい料理を創作しようとすれば非常に難しいけれど、出てきた料理を「受けるか? ハズすか?」と評価するのは、一般人の味覚を持ち、経験さえ積
んでいればそう難しくない。クルマも同じ。このギョウカイで長い間評価を続けてきたけれど「売れる」と評価して恥かいたクルマは思い出せる限りトヨタ・セ
ラとホンダ・キャパ、S−MXくらい。
その逆に「売れない」と思ったクルマが売れたことは無し。ココロを無にし、
嫌われるの覚悟して料理人の前で「厳しいですね」と評価すればいいだけですから。ちなみに「食べたくない」は「料理が下手」とイコールじゃありません。内容を考えれば割高なケースもあるし、時期的に合っていないモノや食べる場所の魅力に欠ける場合もあります。自分でお金を出せるかどうか、基準にすれば良い。
”売れるクルマ”を作るにはどうしたらいいか? コンセプトの段階でお客さんに評価されるかどうか? 興味を持ってもらえるかどうか? を考えることだと思う。こら料理の方針を決めるようなもの。さらに開発段階で意見を聞くべき。どんな組織であってもどっぷ
り浸かっていると、解らなくなっちゃいますから。いずれにしろ厳しい意見上等で真剣に考えないと成功は難しい。
売れている頃のホンダ車やスバル車を見ると「鍛えられているな」と感じたものである。問題のあるブブンも存在するのだけれど、ツボを押さえていた。何らかの厳しい評価システムがあったに違いない。しかし! インサイトやニューヨークショーで発表された次期型レガシィを見ると、弱いブブンがあるような気がします。
「鍛えられていない」と言い換えてもよかろう。
誰だって厳しい話など聞きたくない。「話を聞けば良い部分まで失う」と考える経営陣も少なくないそうな。「ゆとり教育」と同じです。団塊の世代に多い価値観である。レクサスなど典型例。新型レガシィの評価はまだ出来ないけれど、価格や燃費、技術などのサプライズがあったり、イメージ作りが上手に出来なければ「甘くないでしょうね」と思う。
プリウスショックはこういった「仲良しクラブ」を解散させるキッカケ作りになるかもしれない。
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たしかに新型プリウスの完成度の高さ、コストパフォーマンスの高さなど、国沢さんがご購入を決められたぐらいですから、よく分かります。
私も購入候補でした。しかし私は毎日の足として車を使うことが多く、細い道などでの「すれ違い性能」「取り回し性能」が少々劣る新型プリウスは購入を見送ることになりそうです。
価値観は人それぞれですね。
私にとって車幅が5cm拡がることは実燃費が5km/L悪くなるのと同じぐらいのマイナスポイントです。
新型レガシィは米国の景気が良かった4年ぐらい前に商品企画されたクルマでしょうか?
そのまま完成させてしまったように思います。
自動車産業がギャンブル的要素が大きいと改めて思っております。
トヨタ・セラ、ホンダ・S-MX どちらも大好きなクルマでした。なぜヒットしなかったか分析するのは難しいのかもしれません。(あとづけの理由はいろいろあると思いますが)
私は自動車メーカーの商品企画部の方に、小さな高級車とかFRスポーティーセダンを作ってほしい旨をよく話します。
すると、プログレやアルテッツァの失敗例?の話題によくなります。
でも、どうでしょうか? それらの商品コンセプトが間違っていたのでしょうか? 私は個々の車のデザインの問題も大きかったように思います。
しかし、メーカーの会議では、それらの失敗例から「商品コンセプト自体に需要がない」という結論になるのかもしれませんね。
まぁ、自動車メーカーの生き残りが大変な今、グローバルに確実な数字が見込める商品企画が採用されやすいのではないかと想像していますが・・・