休日なのでエネルギー問題。原油消費量、驚くほど早いペースで減少中。ガソリン安くなる
世界規模で原油がダブつき始めた。そらそうだ。大量に原油を消費してきた国も急速にカーボンニュートラルに向かって動き始めているからです。下は日本の原油消費量。1980年代中盤から始まるバブル景気もあり1994年まで加速度的に原油消費量は増えていく。1992年のCOP1から二酸化炭素削減に向かいスタート。1997年のCOP3(京都会議)あたりから明確に消費量減り始める。
石油供給量/資源エネルギー庁
2011年の東日本大震災で原発が止まり、原油消費量は2年ほど減らなかったものの、落ち着くと再び減少に転じる(2020年は新型コロナで消費量減りました)。今後も企業単位で再生可能エネルギーを増やていくなど、むしろ原油消費量削減に拍車が掛かると思う。こういった傾向、日本だけに留まらない。アメリカや中国に代表される化石燃料大消費国も減少に向かっていく。
資源エネルギー庁
参考までに書いておくと、上の表は原油のCIF価格(日本までの運賃と保険を含む)。薄い緑色の円建て価格を見ると、2021年の夏前に100円/リッターまで高騰した原油が、今年1月には73円くらいになっている(ガソリンと原油の価格差は16円/リッター程度)。OPECプラスが減産を繰り返し、世界規模での騒乱あっても原油相場は低迷傾向にある。
今後どうなるか? サウジアラビアのようなお金持ちの産油国は減産を繰り返し、絶えず市場に空腹感を与え相場の維持を狙うだろう。しかしイランやベネズエラ、ロシアなどが辛抱出来なくなっている。減産して価格維持している=原油を高く売れると言うこと。だったら掘って売りましょうと考えているのだった。実際、OPECプラスは機能しなくなりつつある。
そんなこんなで原油の相場は上がらない状況になりつつある。アメリカを除く産油国、他に産業無いため、原油を売るしか無い。10年スパンで考えたら一段と原油剰りは顕著になることだろう。それが安定に向かうのか、騒乱に向かうかを含めどういった世の中の動きや流れになるかは読みにくい。小さい規模で考えたらタンカーの需要減り、ガソリンスタンドも減ります。
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日本での石油供給量のピークが1995年ごろ。
平成元年以降登場した280ps車がブイブイ行っていた頃ですね。プリウスがでた97年以降は下がりつづけ、これよりちょっと前にリンバーンエンジンが流行りました。
軽自動車の燃費も昔の3速ATが当たり前だった頃はわるかったですが、CVTになってから燃費が良くなりました。
09年の30プリウス登場からは、新型車はHEVがラインナップにないと購入リストに上がらなくなりました。
そんな流れとグラフが連動していて面白いです。
油を材料とする化学産業を除いて、欲しい原材料(エネルギー)は「電気」。
ソーラーカーレースが勉強の材料だったのに、ソーラーパネル発電所がインフラになるのだから、隔世の感があります。
もし、私達が騙されていなければ、ガソリンは安くなる。でも私は騙されていると思うのでガソリンは安くならない。日本はCO2を排出できないので、中国からセメント、鉄鋼、太陽光パネル、電気自動車を購入する。中国は日本を侵略しなくても属国にできる。