休日なのでクルマと全く関係無い震電を見てワクワクした話です
先日のこと。念願だった『ゴジラ-1.0』を見た。私の知る限り、 初回ゴジラを別格とすれば老若男女が楽しめる最高傑作かと。この映画見て落涙する大人が多いというのも納得出来る。まだ見ていなければ私に欺されたと思ってぜひ! もちろんゴジラのストーリーも面白いのだけれど、個人的には震電がツボでした。震電、子供の頃は凄い性能を持つヒコウキだと考えてました。
写真すべて「福岡県観光Webクロスロードふくおか」
震電は高高度で飛来してくるB29を迎撃するために開発された。先尾翼+推進型プロペラというドイツのマネしかしてこなかった日本のヒコウキ屋さんが始めて思い切ったレイアウトを採用した意欲作である。実際に飛んだのは公式の記録だと初号機のみ。2号機は生産中に終戦となった。飛んだと行ってもフルパワーにせず、車輪も出しっ放し。飛ぶことの確認ですね。
写真の機体はゴジラ-1.0の撮影で使われたモックアップ。福岡県の大刀洗平和記念館に展示されている。機体の形状からすると、1号機のベースモデルかと。6枚ペラで垂直尾翼の下に小型の尾輪がついていないのは、ごく初期のモデルです。飛んだら凄かったかとなれば、少しばかり難しかったと予想する。前翼の乱入の中に主翼が入ってしまうし、冷却も難しいだろう。
なんでこんなカタチを選んだのかと言えば、いくつか日本ならではの理由あったろう。まず小型でパワフルなエンジンを作れなかった。水冷エンジンは冷却液漏れを克服出来ず、空冷エンジンも排気タービン(ターボ)を作る素材無く、排気量を大きくしないとパワー出せないスーパーチャージャーのみ。されど大きなエンジンを前に積んだら空気抵抗で速度出ない。
前にプロペラ付けると太い胴体で効率落ちてしまうのだった。先尾翼なら空冷の星形18気筒でも(三菱の金星をベースにしたハー43型で離昇出力2130馬力)高速性能だけ考えたら合理的かもしれません。操縦は難しかったと思う。先尾翼はシャープ。現代でもフライバイワイヤじゃなければ厳しい。ラジコン飛行機じゃ最も難易度の高い機体らしい。さもありなん。
ゴジラに中に登場する震電は、CGながら「そんな飛び方だったでしょうね~」と思えるマニューバビリティを見せる。震電は戦闘機ながら、人の命を1名たりとも奪っていない。私の中では純粋にワクワク出来る機体だったりします。今日が寒かったり天気悪かったり、ヒマだったりしたらぜひともゴジラ-1.0を! そして大刀洗まで震電を見に行きたくなりました。
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フィルム映画のように、くたびた白黒ではなく、ディテールと陰影が美しいデジタル化した新たな白黒映像の世界でしょうか。
設定も終戦直後の物語との事もあって、荒廃した都市の悲壮感などリアルです。
見慣れていた、白黒ゴジラも新しく感じ見応えがありましね。