値引きは絶対に必要だと思う

値引きは悪だと思っているヒトが少なくない。この意見に私は真正面から反対している。なぜか? 以下、ジックリ説明します。大前提として考えたいのがクルマの価格だ。3~5年スパンで考えれば、必ず価値を残す。デビューしたばかりの新型車を200万円で買ったとしよう。中古車市場人気あるモデルの場合、3年目なら現行モデルのままだからして150万円。次期型出たあたりの5年目も100万円くらいで売買される。

しかしデビュー後3年目のクルマであれば、3年乗ると次期型車に切り替わっており中古車相場は下落。よって3年目に120万円。5年目だと次期型車の中古車も多数出回り一段と相場低下。70万円になってしまう。クルマの本当の価格は「新車価格-下取り価格」。同じクルマでも年間10万円くらいづつ価値が下がっていく。逆に考えれば価値の低下をカバーするために値引きは存在するのだった。

値引きしなければクルマの価値だけ下がっていくため、魅力はドンドン薄れていく。好例がマツダ。「値引きは敗北」だと考えている経営陣が増えてきた結果、値引きしないと言い張る。ユーザーのことなど全く考えない、ということです。ユーザーは慧眼なので、こういった事情を何となく理解しているのだった。CX-5など30万円近く値引きしてもらわないと実質的な損だと考える。もちろん武士は食わねど高楊枝もいい。

でも結果的に販売台数を落とし、ディーラーのビジネスだって回らなくなっていく。このあたりを上手にやっているのがトヨタです。プリウスすらモデル末期は40万円近い値引きをしていたほど。ノア/ヴォクシーといったミニバンも同じ。自動ブレーキの追加間近ということで、けっこう魅力的な条件を出してきている。こういった臨機応変かつ、ユーザーの利益をキチンと考えたビジネスをしないとアカンです。

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