国沢はトヨタに甘いと言われる。甘いですよ! だって日本を、自動車産業を考えてますから

最近「トヨタに甘い」と言われる。甘いです。だって一生懸命お客さんのことを考えたクルマ作りをしてますから。だって日本に自動車産業を残そうとしてますから。トヨタに甘いという皆さん、今のままで他のメーカーが健全でいられると思っているんだろうか。世界は急速に動いている。下はBYD(中国)が実用化した『ブレードバッテリー』。リン酸鉄リチウム電池です。

長さ960mmで厚さ13mm。この中にビッチリ電池が詰まっている。エネルギー密度でコバルトなど使う三元系リチウム電池に届かないと言われていたリン酸鉄リチウム電池ながら、高温に強いため密集して積むことで同等の性能を持たせられる。BYDの他、CATLなども同じような技術を確立しており、温暖な地域なら(リン酸鉄リチウムは低温に弱い)最高だ。

日本で試行販売され始めたBYD e6

全固体電池の前にリン酸鉄リチウムの時代が必ずある。おそらくトヨタは中国で生産する電気自動車の電池についちゃリン酸鉄リチウムを使ってくると思う。日産やホンダも使うだろう。ただ同じ性能なら必ずブランド力の高いクルマを選ぶ。何度も書いてきた通り、同等の品質&使い勝手を持つ手提げバッグ、ブランド品が10万円ならノーブランドは1万円でも売れない。

クルマ好きとしちゃトヨタの一人勝ちより、日産やホンダ、三菱自動車といった個性のあるメーカーも生き残って欲しいと強く強く思う。でもクルマ作り対する熱意や、ユーザーに対するやさしさなど、全ての点でトヨタに勝てていない。このままだと必ず元気の良い中華ブランドにやっつけられちゃうと思う。子供を育てたことがある人なら解るだろうけれど、甘いばっかりだとダメ。

クルマのユーザーも、自動車メーカーに対し甘いだけじゃダメだと思う。贔屓のメーカーが私に厳しいことを書かれたら悔しいことだろう。でもやさしく接していれば伸びない。アリア、すでに厳しいと解ったのだから真剣にトヨタと勝負出来る戦略を考えるべきだ。日本はだまし討ちで真珠湾で大打撃を与えた。されど正々堂々ガチで戦ったミッドウェイで惨敗している。

今や文字通り背水の陣を引くべき状況だと認識しないとアカンです。社長自ら最前線に出てきて采配を振るうべき。なのに行方不明の社長ばっかり! お好みのメーカーあるなら贔屓の引き倒しをせず、率直な意見を上げて欲しい。直近の自動車業界を見るとトヨタ1人勝ち。逆説的ながらライバルメーカーに発憤して欲しいので、トヨタが頑張っている限り応援したい。

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