広州モーターショー、中国勢がさらに進化!
毎年11月に開催される広州モーターショー、久し振りに行きたかったのだけれどラリージャパンと重なり断念。やむをえずネットでチェックするのだけれど、皆さんピント外れというか、肝心なトコロを見ていないというか。押し並べて「電気自動車いっぱい!」という記事ばかり。そんな中、中国で自動車関連のコンサルタントをやっている吉永さんの情報が興味深い。
写真このページ全て吉永さん
会う度に話を聞き、ラジオ日本の番組に出演して頂いた。私が信用している一人です。直近の情報で興味深かったのは液晶の使い方。上は『理想汽車』の最新モデル。こんな感じが今の流れのようだ。少し前まで「液晶の数は多い方が上等!」だったものの、たくさんあっても使い切れないということなんだと思う。ドライバーの前に無し。中央は車両情報+ナビ。助手席前にエンタメ。
はたまたBYDと並ぶ中国民族系の大手『吉利汽車』は『ZEEKE』に左右移動式の液晶を採用してきた。操作1つで液晶が左右に移動する。BYDは縦と横をボタンで変えられるけれど、そいつの横移動版ですね。こんなアイデア、日本じゃ出てこない。液晶、2つなら半導体の進化で旧世代になったとしても交換することでレトロフィット出来る。アフィーラ、液晶たくさんです。
その他、もはや何でもアリの自由型。下は液晶がケられるのをイヤがってハンドルの上側をすっぱり切ってしまった。これでハンドル切るとどうなるのか不明ながら、将来出るか出ないか解らないコンセプトカーレベルでなく、市販前提モデルにまで採用してくるあたりが1980年代後半の日本車を思わせるパワー感じます。いろんな意味で面白い。
ちなみに今や中国で売るクルマの開発は、判断を含め日本主体にしていたら追いつけない。すでにトヨタと日産は中国で販売するクルマは日本サイドの了解無しに中国だけで開発して良いと言う決断をしている。ホンダは完全移行に向けて準備中とのこと。最近のホンダ、決断が全て遅い。三部社長、日光東照宮の三猿状態になってる? 三部社長の面白いウワサは近々。
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ドイツのアナリストの意見だったと思いますが…「最近、日本勢が中国で劣勢に置かれている原因のひとつが、アップデートの遅さ。一例では、中国勢は車内でカラオケができる仕様がトレンドで、各民族系メーカーは搭載モデルを一斉に発売したが、日本車には搭載されたモデルが無い」と言っていた記憶が…。
「中国人は、車内カラオケの有無で、自動車購入を決めるのか?」とはじめは疑心暗鬼だったのですが、都市部では日本以上に住宅環境が厳しく、家族との同居が多いとも言われる中国の若者にとっては、自動車は大切なプライベート空間なのかも。
液晶に関しては、個人的にはダッシュパネル表面にシームレスに埋め込まれていく方向に進化してほしいです。長方形の液晶パネルが曲線基調のダッシュボードの造形と無関係にそびえ立つのは後付け感満載で、インテリアデザインがぶち壊しです。ましてや複数ガチャガチャ並べ立ててドヤっていると、ヤン車や痛車のごとき下品さや成金趣味も出てきます。「液晶とは四角くて飛び出しているもの」と刷り込まれているから何となくスルーされているだけで、車のインテリアデザインをゼロベースで考えたら長方形のパネルは明らかに異物。高級車こそ数を減らし、インテリアに配慮した造形に進化してほしいと思います。
ホンダの軽自動車2030年までに全部電気自動車に切り換えるって記事見たけど本気でしょうか。NBOXまで失ったら国内市場終わりだと思いますが。
ステアリングの上をすっぱり切ってしまうと…映画ナイトライダーではあのハンドルがなかなか切りずらそうなシーンがあるので、持ち換えのときは難しいかもしれませんね。
安全上あまりよくないけど、片手で手のひらでくるくる回す癖のあるひとなら大丈夫なんじゃないでしょうか(汗。
ステアフィールなんかを作り込んでもわかってもらえなそうな形状でもったいない気もします(笑