悲報。急速充電規格『チャデモ』が欧米で負け戦にて絶滅確定。日本も怪しくなってきそうな雰囲気
日本が立ち上げた急速充電システム『チャデモ』は、2010年に立ち上がった。技術そのものは2008年の洞爺湖サミットに合わせi-MiEVとR1eで東京~洞爺湖まで走ったイベント時に確立しており、実際、数カ所で急速充電を行っている。当時、舘内兄弟子によれば「茶でも飲んでいる間に充電する」という意味合いを込めたそうな。いろんな説あるけれど、私は舘内兄弟子の線が強いと思う。
2010年時点で世界に急速充電システムは存在せず、欧州の主力になっているコンボなど影も形も無し。電気自動車の急速充電と言えばチャデモを示した。2014年くらいまで世界の急速充電器の大半がチャデモという状況。2012年に欧州規格コンボ登場。それでも2014年に欧州取材した時は、チャデモもコンボ半々くらいだった。されどオセロのような勝負を挑まれ見事に負けていく!
今や欧州に行ってもチャデモは”ほぼ”無し。先日フランスで探したが、コンボばっかりだった。今後急速に姿を消して行くと思われる。欧州は絶滅確実です。アメリカどうか? 販売している電気自動車の大半がリーフだったこともあり当初はチャデモ。テスラの増加によりスーパーチャージャーが増えて行くも、チャデモ優位だった。しかし急激に減少していく。今や新規ゼロ!
加えてフォードやGMがスーパーチャージャーに乗った! アメリカ、チャデモでもコンボでもなくスーパーチャージャーに一本化されていくだろう。ここでもチャデモは風前の灯火状態。利用率の少ないチャデモだとメンテにお金掛かるだけ。初期のチャデモ、日本に残っているのを見ても解る通り表示板のアクリルの品質悪いなど全体的に安普請だった。とうてい日本製と思えない。
となると残るは中国。現在『GB/T』というチャデモと違う中国独自の規格を使っている。チャデモの特徴は車両側から電力を引き出せること。スマートグリッドの蓄電池として使えるのだった。中国はそこを評価しチャデモと組んで『ChaoJi(チャオジ)』という新しい規格を立ち上げようとしている。日本で『チャデモ3.0』と呼ばれている次々世代規格はチャオジそのもの。
チャデモ3.0
ただ昨今の状況を見ると中国としっかりやっていけるのか難しくなってきた。欧米のメーカーが中国向けのクルマを開発しなくなれば、チャオジも設定しない。日本がチャオジを採用したら日本向けに開発しなければならないことを意味する。そんなことしたら高価になってしまい、事実上の非関税障壁になるだろう。「ショー・ザ・フラッグだ!」と迫られたら、スーパーチャージャーか?
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