新型ラングラー、スモールオーバーラップ衝突試験でトンデモナイことになってしまった!
ヒマなので久し振りにアメリカIIHSのクラッシュテストを見ていたら、スンゴイのに出くわしました。先代ラングラー、事故に遭遇したら生きるか死ぬかは運次第というくらいキビシイと言われていたほど酷い内容。ジムニーと同じく「特殊なジャンルだし買う人は安全性なんか気にしてない」と言われていた次第です。おそらくFCAは「アタマに来た! 安全なクルマを作る!」。
IIHSのデータを見たら新型ラングラーのテストを行っていた。どれどれ、と試験動画を見始めたら「超ビックリ!」でございます。上の写真はスモールオーバーラップのバリアに当たった直後。スモールオーバーラップのテストでこんな浮き上がったシーンなど見たこと無し! どうなったかは下の 動画で! ドライバーの障害値、案外小さい。でもどう評価していいのか迷ったんだと思う。
IIHSの評価は先代の「たぶん死ぬ」(プア)から「けっこうヤバい」(マージナル)から1ランクアップしたけれど、障害値からすれば「ギリギリでセーフ」(アクセクタブル)だと思う。スモールオーバーラップを除けば全て「バッチリ!」(グッド)評価。こんなカッコのクルマでも安全性を確保出来るのね、と逆に驚かされました。ジムニーもっと頑張れ!
こうなると気になってくるのがピックアップトラック。重いしフレーム構造のため安全面だと不利な雰囲気。当たり負けしないだろうが、単独事故は厳しかろうと思っていた。ところがどうよ! 下はトヨタの中型ピックアップ(全長5700mmと日本じゃ十分に巨大)であるタコマ。意外や意外! キャビンはガッツリしており、ダミーの顔面もエアバッグに命中してる!
フルサイズのピックアップだとどうか? 下はダッジRAMのクルーキャブ。全長6m×全幅2mで2,5トンだ。こんな重くて大きいモデルなのに、スモールオーバーラップのバリアにぶつかって見事に衝撃を吸収しているのだった! 衝突安全技術、直近の数年で大きく向上している。ただこんな重くてデカいクルマと当たったら、完全に負け! アメリカで大きなクルマが売れるのは納得です。
ピックアップに勝てるのは電気自動車かもしれない。電気自動車、テスラのモデルSで2200kgを超えるため、ボディ構造は強固。フルサイズのピックアップと当たっても負けないと思う--ということをアメリカ人は徐々に認識し始めているようだ。お金持ち達は燃えなければ電気自動車は安心して乗っていられると考えている。アメリカでテスラが売れる理由の一つでもあります。
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