日本の環境対応、クルマは電気自動車だけかハイブリッドも含むのか?
スガ首相が打ち出した「地球温暖化ガスニュートラル」時代のモビリティにハイブリッドを含むか含まないかで話題になっている。欧州は明確に「ハイブリッドを含まない」と言っているし、中国も2035年時点で電気自動車半分。フルハイブリッド車を半分と、これまた明確に打ち出してます。日本のみ曖昧なため、いろんな人が「オレに見解こそ正しい!」と主張し始めた。
果たしてどうか? ハイブリッドも電気自動車もPHVも燃料電池車も乗ってきて、しかもそれぞれ真剣にバックボーンなど考えてきた私からすれば話は簡単。「経済的でありかつまた物理的に正しい方が生き残る」です。日本の場合、電気自動車だと思う。なぜか? 車両価格+エネルギーコストの総額で電気自動車の方が安く付くからだ。技術の進化ってそんなモンです。
ディーゼル機関車の黎明期は蒸気機関車に勝てなかったし、ジェットエンジンの黎明期だってピストンエンジンより総合評価でコケ負けでした。電気自動車の場合、黎明期のリーフですらコストを除き勝負になっている。内燃機関が負けるのは時間の問題だと思う。もちろん内燃機関にハイブリッドも含む。ハイブリッド最大の弱点になるの、ガソリンのインフラでしょう。
今ですらガソリンスタンドは減る一方だ。なかでも深刻なのが人口減少地域。給油しに行くのに20分かかる、みたいなケースも珍しくなくなってきた。電気自動車が増えていくとさらにガソリン需要が減ってしまい、ガソリンスタンドの維持は難しくなっていくだろう。電気なら日本全国津々浦々どこにでもある。宏光Miniみたいなクルマが出たらゲームチェンジです。
都市部は需要もあってスタンドが残る上、集合住宅や月極駐車場の充電問題などハードルあります。ただ本格的に電気自動車が増えてくればそこら中に200Vの普通充電器は用意されることになると思う。急速充電器もチャデモが導入しようとしている今の3倍程度の早さの世代になるだけで10分充電すれば120km以上走れてしまう。5年後は150kWhあたりまえになってるかと。
都市部でも電気自動車が増えてくると給油所のニーズ減るため経営的に厳しくなっていく。ガソリンのインフラを作るの、なかなかタイヘンだ。こう書くと「ガソリンは他に使えない」みたいな意見もムカシから出てくるが、今だって余剰石油精製物は輸出入している。余ったら火力発電所で使えばいい。原油より発熱量少ないものの、発熱量に対する二酸化炭素の排出量は同じ。
そもそもガソリンから水素を取れるようになるかもしれません。ということでスガ首相がヨーロッパスタイルを取るなら電気自動車だけになるし、中国のようにフルハイブリッド車も認めるなら、効率良い方が生き残る。大きな流れに逆らっても勝てません。2030年くらいまではハイブリッドが残るかもしれないけれど、そこから電気自動車になると予想しておく。
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