日産、アメリカでアウトランダーPHEVのグリルだけ換えたクルマをエクストレイル(ローグ)として発表

日産はアメリカでアウトランダーPHEVをベースとしたローグ・プラグインハイブリッドを発表した。ローグは日本のエクストレイル。アウトランダーと共通プラットフォームを使う兄弟車である。開発当初からエクストレイルにもPHEV仕様があるんじゃないか、とウワサされており、実際、三菱は日産側に「ウチのパワーユニットを使うならどうぞ」と伝えていたと聞く。

されど日産側が「いらない!」と拒否。結果として「エクストレイルの外観を持つアウトランダー」は消えた。ところが日産の経営不振とローグの低迷を受け、日産側から「供給して欲しい」。急な話だったため、エクストレイルの外観を持つアウトランダーでなく「フロントグリルだけ代えたアウトランダー」になってしまった。とはいえグリルだけで日産らしくなるから面白い。

この話には続きがある。苦し紛れでアウトランダーをローグとして売ると決めた後、突如日本からの輸入車に対し15%の関税が掛けられるようになってしまう。アウトランダーは全数輸出。三菱にとって大打撃となり、2025年4~9月期は5年ぶりの赤字。アウトランダーPHEVは円安を反映しアメリカで割安の価格を付けていたため、関税が利益を吹き飛ばした。

日産がアメリカで販売することになるローグ・プラグインハイブリッドも全数輸入。アウトランダーPHEVとの兼ね合いで高い値付けも出来まい。かといってトランプさんは関税理由の値上げを許さない。おそらく売れても日産のフトコロは暖かくならないと思う。そもそもアメリカ市場ってOEM車が売れたケースは”ほぼ”無い。残念ながら日産の収益改善にはならないかと。

<おすすめ記事>

3 Responses to “日産、アメリカでアウトランダーPHEVのグリルだけ換えたクルマをエクストレイル(ローグ)として発表”

  1. アクシオム より:

    これは計画通り出さなければいけなくなった仕方ない商品ですね。しかも型落ち・・・日産より、塩対応の三菱って相当偉いんだなと。
    しかも来年には次期エクストレイルを北米初のe-POWERとして発売するってんですから、やめときゃいいのに。
    キューブ後継のBセグメントスライドドア車両や、次期エルグランドなど、お流れになった商品や出すのに時間がかかりまくった商品など、泥棒に追い銭の高額退職金で退任という名の逃亡した役員さんたちが遅い決断で下した商品こそ、とっとと止めればいいのに。
    皮肉にも、ゴーンさんの時に決断したOEM戦略の方がうまくいっていましたね。機を見て敏です、商売は。

  2. サンゴ より:

    たぶんタイトルは「日産、アメリカでアウトランダーPHEVのグリルだけ換えたクルマをローグ(エクストレイル)として発表」が正しいんだろうけど、このままでもすごい皮肉を込めてるように感じて、良い見出しですね。

  3. サイクリング爺 より:

    やっと日産、打席に立つようになりました。次はバットを振ってみないと。イイじゃないですか、何もしなかったここ数年よりは。
    でも、もう試合終了になっちゃんでしょうか?

コメントを残す

このページの先頭へ