日産、2028年度に全固体電池搭載の電気自動車を発売するとぶち上げるも株価は低迷

日産が発表した「2025年3月に全固体電池の試作生産ラインを立ち上げ、2028年度から市販する」と言うニュース、いろいろ探ってみた。まず時期的なものだけれど、4年後の市販(年度と表現しているため2029年の可能性大)というタイミングは少しばかり遅い気がする。というのも中国勢が2025年から全固体電池を搭載したモデルを発売する可能性大だからだ。

電池業界での3~4年は決定的。中国勢の開発速度から考えると、毎年のようにブラッシュアップと低コスト化をすすめ、2029年時点で手強いライバルになっている可能性が高い。そもそも全固体電池には「寿命」に加え「高いコスト」という2つの課題を解決しなけえばならない。日産の技術力を持ってすれば余裕で4年間の進化をした中国勢に勝てる可能性もありますけど。

ただ三元系リチウム電池を見ても解る通り、日産の技術は凄いと思う反面、開発速度と生産規模という点で厳しいような気がしてならない。だからこそホンダとの協業か? 今回の技術、ホンダとの協業を発表する前に見せたと考えるべきだと思う。もちろんホンダだって全固体電池の開発を進めている。ちなみにホンダは2024年から先行試作を開始すると言っていたが未発表。

ホンダの場合、市販車への搭載は2020年代後半ということだから、日産と同じタイミングを考えていたということになる。とはいえホンダも市販まで遠い。だったら日産と一緒にやりましょうとなったって不思議じゃ無いと思う。技術力のあるホンダと日産がチーム作って全固体電池の開発を行えば、素晴らしい結果が出るもしれない。その場合、市販のタイミングが問題になってきます。

生産はどうするのか? 日産の場合、アメリカ市場向けについちゃ資本投資をしているAESC(中国企業)での生産を考えているようだ。AESCで生産する電池は、おそらくリン酸リチウムになると思う。となれば全固体電池をどこで作るのだろう。日本で生産したって需要は少ない。なんせ全固体電池、しばらく高価でしょうから。トヨタも高性能&高価格車用という位置づけ。

そうこうしているウチ、中国企業が量産効果を活かし、急速にコストダウンしていくことだろう。中国の政治的なポジションを考えたら心配する必要ない? 西側諸国にドアを締められたらどこで売るかって話です。当然ながら新興国に工場を作ることだろう。タイあたりに工場を作って輸出を始めると、西側諸国は拒否出来るのだろうか? このあたり、予測出来ない状況ばかりです。

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2 Responses to “日産、2028年度に全固体電池搭載の電気自動車を発売するとぶち上げるも株価は低迷”

  1. アミーゴ5号リボーン より:

    今まで日本メーカーに対して、辛口三昧というか、散々悪態をついてきました。

    その根っこには、そうはいっても日本メーカーなら課題を対策して乗り切ってくれる!という絶大な期待感があったからでした。

    私利私欲にまみれたゴーン事変だけは、本気で罵ってきましたが。。。

    すっかすですね、今やですね、
    辛口でコメントしたら、そのとおりにしかならない気がしてきましたゾ〜っ!!!

  2. itsg より:

    自動車評論家で株価に触れられるのは国沢さんくらいですね。
    参考のため各社の時価総額(会社の値段を記します)です。
    トヨタ 57.3兆円
    本田   9.3兆円
    スズキ  3.5兆円
    スバル  2.5兆円
    日産   2.2兆円
    いすゞ  1.5兆円
    マツダ  1.1兆円
    三菱   0.7兆円
    会社規模を考えると日産の安さが目立ちます。(スバルより安いです)
    ホンダも提携ではなく、会社ごと飲み込んでしまえる金額ですね

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