明後日は快晴?

直近の情勢を見ていると、GMとクライスラーの破綻は日本の自動車メーカーにとって悪いニュースじゃないかもしれな、と考えるようになってきた。ここにきてクライスラーはチャプター11(会社更生法)でなくチャプター7(会社清算法)になる可能性が強まってきたし、GMも収益を確保できる可能性のある『キャデラック』や『サターン』『シボレー』などを残し、残りを清算する方向で動き始めたからだ。

一方、アメリカという市場が必要としているクルマの台数を見ると、不況の時こそ減るものの(今年度は1000万台近くまで落ちる可能性出てきた)、基本的には1500万台以上。いや、この2〜3年で台数が極端に減っているため、遠くない将来、劇的に増えると思う。その時にクライスラー無く、GMも3ディビジョン程度しか無ければどうなるか? こらもう簡単。生き延びたメーカーにとっちゃ凄いことになります。

もう少し具体的に説明
しよう。チャプター7になると、会社そのものが無くなってしまう。ただ自動車メーカーの場合、健全なディーラー(アメリカのディーラーは大半が独立経営)
は残ると予想される。つまりクライスラーだと開発ディビジョンやヘッドクォーターについちゃ不要。工場も不要。ディーラーの一部も今回の不況で体力や実力のない厳しい状況になるかもしれないけれど、基本的には看板を変えればいいだけだったりして。

逆に『クライス
ラー』や『ジープ』という看板だけ残し、すでに販売している日産車や三菱自動車製のSUVにクライスラーのバッジ付け売ってもいい。日産と三菱自動車からのOEMモデルを増やし、ラインナップを組んだっていいということです。GMも同じ。不採算部門はチャプター7として清算するという流れになりつつある。
切られたポンティアックは看板の交換。残る可能性のあるシボレーも、日本車や韓国車を集めてラインナップを組む可能性大。

いずれにしろ燃費よくコストパフォーマンスの高いクルマのニーズは大きい。ここをカバーできるの、日本車と韓国車しかありません(中国は自国向けの生産で
一杯)。GMとクライスラーの破綻は、日本の自動車メーカーに特需をもたらすことは間違いない。ここにきてマツダの株価がジワジワ上昇してるのは、そんな読みがあるのかもしれない。

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1 Responses to “明後日は快晴?”

  1. イタマン より:

    国沢さんこんばんは。
    私現在19歳ですが、中学のときからベストカーを愛読しております。
    親の影響で車好きになり、いまでは車はもちろんのこと、モータースポーツからバイクまで好きになってしまいました。
    特に国沢さんはハイブリッド車に詳しいということで、ベストカーの記事で良くお目にかかりますが、詳しい説明なのにわかりやすい表現でとても読みやすいです。
    僕にとっては国沢さんが目標であります。将来はライターになりたいなと思います。
    そんな国沢さんに質問ですが、新型プリウスが発売された後、インサイトはまったく売れなくなると思いますか??それとも肉薄してなんとか粘れるか。
    国沢さんはどのようにお考えですか?予想で構わないので率直な意見を聞かせて下さい。

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