東芝のSCiB電池を搭載する三菱の軽トラ、13万6千km走ってバッテリーはビンビンです!
電気自動車と言えば「電池が劣化する」というイメージだと思う。基本的にその通りなのだけれど、興味深いことに東芝が開発したSCiB電池は10年前から「充放電回数5000回でも容量90%を確保出来る」と言っていた。SCiB電池を搭載した三菱自動車のi-MiEVは10年経ってどうなったか? これがこれが! 興味深いことにバッテリーはビンビンなのだった!
カーセンサーで最も走行距離の長いSCiB電池を搭載しているモデルを探したら、大分県の麻生自動車さんに13万6千km走っている2013年登録のミニキャブMiEVトラックがあった。三菱自動車、オーナーにもバッテリー容量を教えてくれない日産と違い、有料ながらデータ取りをしてくれる。数値、正確だ。それによればメーカーの10.5kWhというスペックの105%だという。
105%って何よ! と思うだろうけれど、容量にして11kWhあるということ。なぜ増えているのかと言えば、新品時の容量ってもっと多いからです。SCiB電池、持っている容量の全てを使わないというところが特徴。100という容量を持っていても、70しか使わない。電池容量は徐々に下がっていくものの、70まで落ちるには時間が掛かると言うこと。
13万6千kmということは、満充電で80km走るとすれば1700回分の充放電を繰り返したことになる。5000回にほど遠い! 電池容量105%も不思議じゃ無い。実際、カーセンサーを見るとSCiB電池を搭載している車両は100%超えが普通。直近だとテスラ・モデル3に搭載されているリン酸鉄リチウム電池も4000回の充放電性能を持つという。
その東芝が新世代のSCiB電池を開発している。充放電寿命は2万回超。性能はリン酸鉄リチウム電池と同等。6分間で90%まで急速充電出来る性能を持つという。コストがどうなるか不明ながら、トラックや鉄道など走行中に充電出来るシステムを構築出来たら、ディーゼルエンジンの代替になると思う(電気自動車用として考えると安くなければ過剰性能)。
ということで電池の性能向上はまだ止まらない。
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