欧州、2035年から電気自動車のみ販売可能。ハイブリッドは2030年以降禁止! こら厳しい!
電気自動車大嫌いだ君達は「欧州だって電気自動車なんか普及しない!」と言い張っている中、先週の金曜日に欧州連合と欧州議会は2035年以降、エンジン搭載車の新車販売を禁止することで合意した。その後、反応を探っているけれど、目立った反対の動き無し。自動車メーカーも欧州の消費者達も受け入れる方向。そればかりか、一段と二酸化炭素について厳しくなった。
何と「2030年以降に販売される新車は2021年に販売された車両と比較して二酸化炭素排出量を37.5%減らさないとダメ」だったのが、今回「55%削減」になっている。37.5%ならハイブリッドだけでカバーできるものの、55%になるとPHVじゃないと無理。おそらくこの規制により日本のハイブリッド車も2030年で販売できなくなるだろう。これ、決定的に厳しいと思う。
というのも何度か書いてきた通り、2035年までハイブリッド車のバブルになると思われてきた。さすがの欧州でも長距離ドライブ用や集合住宅に住んでいる人のためにハイブリッド車の需要が大きいと予想されるためだ。ホンダの新しいハイブリッドシステムは、欧州の厳しい排気ガス規制や騒音規制をクリアして2035年まで販売できるハズだったけれど、2030年で終了になる。
開発や対応を急がないと日本車は2030年以降、欧州で主力モデルを販売できなくなる。電気自動車やPHVなら販売できるものの、安価な電池の調達という大きな大きなハードルをクリアしなければならない。間違いなく2030年までは電池の供給力不足になる。半導体不足よりはるかに厳しい。もっといえば電池不足は2040年くらいまで続く可能性大。
欧州は今のところ中国製電池の輸入を規制しようという動きになっていない(アメリカは明確に中国製電池にNoと言ってる)。欧州市場で生き延びようとすれば、中国から安価で性能の高い電池を調達しなければならない。つまり中国に生殺与奪の権をゆだねることになってしまう。この後に及んでも日本政府は日本で本格的な電池生産のバックアップをする気無し。
とりあえず2030年までハイブリッドを作りまくるしか無い! でも半導体不足なんですね。
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この動きを察知して、トヨタはEVに力を入れると決めたのかな。トヨタ社長は岸田総理と会っていましたが、まだ国内の話にとどまっている模様。
この先少なくとも2035年に適うBEV/PHEVを作れるのは、トヨタ、ホンダ、日産(三菱)くらいでしょう。
こんなに早急にEVを普及させるのは難しいと、嫌いダ君は言うかもしれないが、インド・首都の大気汚染のニュースをみると、これから車が普及しそうな国の人はきっとEVを選ぶだろうなと思います。規制を厳しくするのはEUですが、これから車を持つ人もEVがいいというと思います。
・日本はどちらの味方をするべきか…COP27で途上国に一方的な脱炭素を押しつけるEUの不誠実
https://news.yahoo.co.jp/articles/14ee19f326fd4039470ddcc56cc6946545e27168?page=2
・中国共産党の「出先機関」が日本国内に存在した…!国際法「完全無視」のヤバい実態(現代ビジネス)
https://news.yahoo.co.jp/articles/f2f9ca8300e0d908f2a6f4181ffeca57d9e3213c
・東京23区でシェア7割の「火葬場(東京博善:中国資本)」が相次ぐ値上げ 「話し合いに応じず」と困惑する同業者の声 =ネットの反応「東京都民はそうやって中国にカネを上納する仕組みが着々と作られているのだよ、太陽光パネル義務化も同じだぞ」
https://t.co/6i1OCqVVbE
・世界の港を次々と支配する中国…国有「海運」企業が、遂に「正体」を露わにし始めた
https://news.yahoo.co.jp/articles/8b59755b1317d131b885a0960ba528a6ddc544d4
・“さて、日本だが、独中が首脳会談をするからといって、岸田首相は安易に中国に歩み寄るべきではない。ドイツと日本は根本的に対中国の立ち位置が違う。”
[激しく同意。ロシア中国は独裁専制。一刻も早くデカップリングを完了すべき。]
否定的な意見はいっぱい出てくると思うので別口から。
ある意味ここまで一気に電気自動車を普及?させようとするのは凄いですね。日本の行政なら絶対に出来ないことです。日本も見習わなくちゃ。
まあ現実的には「結局無理なので2035年まで特例で延長します」とか「ドイツだけど再生エネルギーでは電機が到底足りないのでフランスに山ほど原発作ってもらって電力買います」ってなるのは目に見えてるかと。都合が悪くなるとゴールを動かすのは韓国だけじゃなくてEUも同じこと。まあどうなるか見物です。
でも日本もこのくらいやらないと世界に取り残されますけどね。
既にトヨタ以外は欧州で存在感が薄くなっており、あまり影響がなさそうな。トヨタはHVをPHVにすればよく、そのための電池調達は既に目処をつけていると思います。
それより心配なのはbZ4Xの不出来です。ここへきてスバルとの提携が重荷になっているような気がしてなりません。
全然EV嫌いだ君ではないつもりですが、EV決め打ちとも取れるEUの決定に妄信めいたものを感じます。
余程ここで化石燃料と袂を分かつ決意が固いというか、エネルギー分野でイニシアティブを何が何でも取りに行くというか、先に目的を選択して後から理由をつける格好なのかなとか色々考えてしまいます。
私もこのEUの決定がトヨタのEV方針転換に繋がったのかなと何となく思っています。
現状の開発ペースだとトヨタといえどもEVの商品レベルが世界標準に届かないし、魅力がなければ年間350万台作ったって売れない。
繁盛しているラーメン屋もそうじゃないラーメン屋も同じように手間とコストを掛けて仕込みするでしょうが、売れなきゃ儲からない。
売れ残った麺やスープも捨てるしかなくなってしまいます。
儲からなきゃ蓄えを切り崩していくでしょうし、やがて閉店になってしまう。
トヨタだって「売れないラーメン屋」になってしまう可能性があり、このままでは確率大ということでしょうね。
こういうのって大概取り戻せない段階で気づくことが多いですが、トヨタがその危機感にこの段階で気づいたということなのかも。
2年か3年前に中国の電池メーカーと提携した話はあったので、bZ3はそれが形になったということかなと思っていました。
豊田通商が主な電池材料の手配をほぼ完了しているという話も以前耳にしています。
普通に考えるとその材料でパナやパナと提携した合同会社等で新型電池の開発と生産という絵を描くでしょうが、思ったより前進しないならいっそCATLに材料渡して作ってもらうことさえ考えているのかも。
アメリカが「アメリカ製電池じゃないと認めない」なら現地に電池工場作るでしょうし。
EVの進め方が「パーシャル」から「アクセル全開」モードに変化する宣言なのかな。