洪水からの復興

タイの洪水の報道、なぜか企業の被災状況についちゃ経済メディアもワンテンポ遅れる傾向。ホンダの工場も10月12日の時
点で半年は再開できないと紹介したけれど、今になって一般メディアが「半年かかる」と報じ始めた。部品を供給していた企業の深刻な被災状況も、
やっと今になって取り上げている。

すでに現場は次を考えて動き出してます。ただこれまた難しい。例えば部品供給。ホンダ以外は洪水被害に
あっていないため、その気になればすぐに稼働可能だ。されど前述の通りタイ国内で調達していた部品が入ってこず。そこで日本やアジア地区から調達しようと
動き始めた。その途端、海運も怪しくなってきた。

バンコック港が閉鎖されてしまったからだ。急遽「レムチャバン」というバンコクからパタ
ヤ方面に向かった場所にある港を使い始めているのだけれど、この港も基本的に盛況。バンコク港で扱っていた荷物全てを受け入れるワケにもいかない。一方、
タイに運びたいという荷物は現状で2倍近く。すでに滞貨が始まったとのこと。

ある企業は水没した今の工場を諦め、違う場所に新設することを決定。今の工場を使うとなると、1)水を引くまで待ち(場所によっちゃ1カ月掛かる)、2)そこから工場を片付け、3)被災した機械を運び出し、4)新
しい機械を据えるという手順を踏まなければならない。建屋のある立地なら、4)からスタート出来ますから。

本来なら6ヶ月掛かる再スター
トを半分くらいに短縮できるという。そのためには機材や機械が必要なのだけれど、運びたくても運べない状況になってしまってます。タイ経由で他の港に行く
大きなフネなど「抜港」という措置も行うという。タイの港を抜かして次に行くということ。肝心の荷物が抜港されたら、到着は大幅に遅れる。

この数日の洪水が大きく今後に左右すると考えていいだろう。今回の大潮を以てピークとするなら、11月の第2週くらいから急速に回復すると考えていい。逆に大きな被害を出すと事態は一段と深刻になろう。復興物資の空輸の要になるだろうドンムアン空港も浸水が今以上に酷くなると再開まで時間が掛かる。

ここからは国や企業の「運」だと思う。収まることを祈念したい。いずれにしろ日本の企業を見るとタイからの脱出は考えていない様子。11月下旬当たりから猛烈なイキオイで復興が始まるだろう。タイに関連する企業の人は早い時期に飛行機を予約しておくことをすすめておく。連日満席確実です。

追記・昨日のFT-86情報の補足を。車重はカスタムベース車で1190kg。標準車1210kg。上級グレード1230kg。ATだと20kg増し。また写真のホイールは18インチだという(標準は16インチと17インチ)。S2000の場合、1240kgで「重いですね!」。1190kgって微妙なセンだと思います。

・ECOカーアジアは「クルマ好きにとってのブラックホール

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2 Responses to “洪水からの復興”

  1. satbody より:

    私の実家は福島県で今次の地震で被害を受けました。地元のこととて、私も毎月定期的にボランティアに出かけています。そこには、本田系列の企業の若い方たちも来てくれていて、ヘドロの撤去、瓦礫の搬出などをしてくれてました。タイのことも他人事とは思えず、若し、タイの本田が受け入れてくれるなら、今度は私たちが何か手伝いたいと思いますが、何処に聞いたものか!

  2. さね より:

    タイ王国のみなさん頑張ってほしいです。日本も大変ですが、日本から報道を見るより、きっと現地はかなり大変なんでしょうね。個人的に義援金ぐらいしかできませんけど、申し訳ないよーな。日本の東北にもです。 雨期がすぎて、復興が始まると本当に大変だと思いますが、歴史ある素晴らしい国だし必ず早く復興すると信じてるし、祈ってます。会社は言われてるように運もあるでしょうね。 しかし、世界でこうも大災害が多いとなんだかやるせないです。地球自身、気候変動が始まりつつあるとゆう説もあながちあるような? ともかくオゾンホールや、プレートの移動、気候変動など自然の前だと人間の力ではどうにもならないですね。 エコ商売も大変いいですけど、もう一度本当のエコを車も考えてしかるべきだと思います。 とりあえず嘘とまでいいませんけど、めちゃくちゃなCO2排出量表示や燃費表示をやめて、現実的な燃費表示をもってして、燃費規制をかけるべきだと思います。でなければ燃費数字をよくするだけの不合理なメカニズムを使いまわし、自動車の進化が進まないし、本末転倒になりかねません。 本題からはずれましたが強く思い、つい書きこみました。

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