海外で運転を

皆さん感じている通り、クルマを運転しているとストレスがドンドン溜まって行く。しかしタイ国だとストレスをほとんど感じない。なぜか? 先日来ずっと考えているのだけれど、ここにきて日本が現在抱えているである「行き過ぎた平等」のためだと解ってきた。運転うまい人は、いろんなガマン強いられます。

「運転」という行為に限らず、人間は自分の思った通り動ければストレスはない。よって運転のヘタな人であれば、一生懸命なので(自分が基準です)ストレスを感じることなかろう。右左折のタイミングや発進のタイミングなど、どんなに遅くたって平気です。でも後続車に立場になったらストレス溜まりまくり。

交通量の少ない欧米であれば、それもよかろう。されど日本のような交通状況でそいつをやられたら交通の流れにも阻害を来す。タイで感心するの、そういった極端にマイペースのドライバーが少ないのだ。もちろんノンビリ走っている人もいるけれど、左端を走りながら後ろ姿に「すみませんね」がニジむ。

どんな事象でもそうだけれど、人間には能力の差がある。そいつを認めないと、最も能力の低い人間に合わせなければならない。これ、今の日本の姿になりつつあるんじゃなかろうか。日本だって社会構造を見ると学校教育を含め30年前までは能力の差を認めていた。それでもおおらかだったと思う。

もう一つは官憲のチカラ。今の日本だと、普通に走っていても非常に厳しい罰則を受ける可能性大。速度違反だけでなく、駐車違反まで含め、全て厳罰化の方向。こんな取り締まりが厳しい国は日本くらいである。常に取り締まりを意識しながら走らなく
ちゃならない国なんか、どこを探しても存在せず。

タイ国でクルマを運転していると、純粋に楽しい。常時緊張を強いられるあたりもチャレン
ジで飽きない。クルマを運転しているニンゲンだけでなく、バイクや歩行者も緊張してる。だから高速走行するような場所は案外事故も少ない。街中に入れば接触事故もあるが、速度低いため大事に至らぬ。

もし夏休み、機会あれば海外でハンドルを握ってみることをすすめておく。どこの国にもレンタカーがあり、その国の交通状況に見合った保険に入っている。きっと新しい発見を山ほどすることだろう。最近クルマに興味を失いつつある人も、運転の楽しさ
を再認識するハズ。東南アジアなんか濃いです。

<おすすめ記事>

5 Responses to “海外で運転を”

  1. sarapao より:

    タイに以前住んでいた者です。
    妻がタイ人ですので毎年里帰りをしているのですが、今年も半月程前にレンタカーを借りてバンコク〜チェンライ間を走りました。
    私も国沢さんのおっしゃる意味分かります。
    住んでた頃は「日本の方がマナーが良い」と思っていましたが、今回走ってみた感想として「タイの方がストレスが溜まらない」と言う気持ちを抱きました。
    バンコク市内は流石に道をよく知っていないと一方通行の多さや車の多さでストレスが溜まりますが、一歩郊外へ出れば非常に快適な走行が出来ます。
    遅いピックアップやトラックもいますが、「遅い」と認識している為抜く方も抜かれる方もストレスが無い様に感じました。
    私は将来タイへ移住しますが、日本の色々な意味での閉塞感に不安を感じます。

  2. ゴン より:

    確かにタイでの運転は楽しいですね。
    自分なりに楽しさを考えると
    1 タイ人は基本的に車好きで運転上手い
    2 時間に縛られる運転をしない
    3 車を持ってる人自体がやや上流階級なので争いが少ない
    でしょうか。日本は割り込んだ、クラクション鳴らしたで暴力ざた、はたまた殺人まで発展するって、余裕とかお互いの思いやりがないんじゃないかと思います。
    日本は先進国だけど、心は未熟な発展途上だといつも思います。

  3. ゲイン より:

    私は海外に行った事ありませんから海外の事は分からないです。けれど田舎なんでそれなりに運転は楽しめます。ですが、道交法遵守ですと流石につまらないですね。車の性能と法定速度には違和感を感じます。
    勿論、厳しくなるばかりの道交法が改正されれば、多少運転は楽しくなると思いますが、ご指摘のような道を譲らない遅い車はなくならないと思います。
    それと私は30代ですが、多くの車好きは国沢さんぐらいかもっと上の世代だと思います。今の道路事情ですと若い世代の車好きは育たないんじゃないでしょうか。

  4. tom より:

    日本での運転はなぜ楽しくないか。意味もないことを法規で強要されるからです。欧米では一時停止必要ない踏切、日本では警察が見てるといけないので止まったマネをする。もっと滑稽なのは交差点の一時停止。交差点の手前の白線で止まってから徐々に発進してから左右確認。どんなに見通しのよい交差点でも一時停止を余儀なく強制される。欧米の交差点はほとんど「譲れyield」標識です。だって交差点で必要なのは「止まる」ことでなく「譲る」ことでしょう。こんな当たり前なことをいい加減にする日本の道路交通法。常識人ほど馬鹿にします。

  5. 真鍋清 より:

    小生の憧れの地は欧州、それも高速交通のドイツを筆頭にフランス(こちらは速度制限130km/hだ)等の大陸各国に幼時より魅力を感じております。
    さて、突然ですがそんな欧州大陸の中でも「ドイツと並ぶ一方の雄」フランスの自動車事情に関して気になったことを一つ。
    我が国プレミアムカー市場の「メルセデスやBMW一辺倒」の風潮にゲップが出ていた小生に日本製上級車の魅力を身を持って教えてくれた愛車レクサスIS350(2009年式)、同車のフランスでの販売状況についてネットサーフィンをしていた所、"Lexus IS350 2008 unique en France"とのフランスはロワール県からの中古車売りたしの広告が発見され、思わずチクリと来た次第です(笑)。
    邦訳するに「フランスにただ一台の2008年レクサスIS350、売りたし」というもので、価格は30000ユーロ強でした。よくよく見ると"vehicule homologee"、つまり「認定車」とのこと、予想通り北米並行でした。
    これはつまり、「認定済み並行輸入業者」が北米より仕入れた認証済の個体というわけで、業者側の輸入販売リストに掲載されていながらも実際にはこの1台しか引き合いがなかった…..という出自が伺えます。
    やはり欧州人は同クラスならBMWやアウディ、メルセデスを選ぶというものでしょうか。それにしてもこのIS350、「たった一台しか販売されなかった」というのは異例ですね。どんな、モーガンエアロ8(英国のスポーツカー)やAC(同)、ブガッティだって複数台売れているというのに登録台数1台ポッキリとは!!
    まして、ほぼ同クラスでは同じ北米並行でもシボレーカマロやフォードマスタングなど年間数百台がコンスタントに入荷して登録されているこのフランスで、この「オリエント急行」は並行輸入の価格表に載ってはいても誰も買い手が付かないという現象に日本製の新興高級ブランドの苦悩がにじみ出ていると思えます。
    映画「男と女」以来のカリスマ性とフランス人のアメリカへの潜在的なあこがれがクロスして一定の記号性を築いたフォード・マスタング、並びにそのフォロワーとしてのシボレーカマロにダッジチャレンジャー。それらに対して日本の「レクサス」の「中小型3500cc」と言われても当地では「何それ」となってしまうに違いありません。
    高税率ゆえ小排気量・低出力が主流のフランス市場で、お世辞にも国情に合っているとは言えないマスタングやカマロ、ましてフェラーリやマイバッハに到るまでが一定数出ている中、そのいずれよりも少ないIS350。この辺の問題は意味深であるのと同時に、東洋人とその産物を心の心底では歓迎しないフランス人的モンロー主義の根深さを感じさせる一断面と言えると思います。
    「郷に入れば郷に従え」でもないですが、小生とてフランスくんだりまで来て積極的にレクサスISやインフィニティG37(日産スカイライン)を運転したいとは思わない一方で、それでも東洋の走る閃光が本場欧州の強豪(BMW335iやメルセデスC350から、サーブ9-5まで)と互角以上の走りを示す姿は日本人として心惹かれるものです。ただやはり欧州の交通モードは欧州車にとって一番の晴れ舞台、オートルートではシトロエンC5のV6ディーゼルターボ(3.0/240ps+45.9kgm!)や同2.0ディーゼルターボ、ルノー・ラグナシリーズ(特に2.0ガソリンターボの205ps)さらに登場予定のプジョー508、アウトバーンではオペル・インシグニアV6やアウディS4を是非運転してみたいです!!
    何なら、日本では判りそうもない彼らの隠れたる天性が生まれ故郷でありありと見えてくるわけだから。

このページの先頭へ