火力発電の沖縄とリーフ

昨日、リーフのレンタカーが沖縄で走り始めたことを紹介したら、やはりいろんな目線で考える人はいる。私のWebのコメント欄に「沖縄はヒーターによる走行距離大幅低下の問題も無いので電気自動車にピッタリ」という肯定派の人から「沖縄県の電力はほとんど火力ではないですか?」みたいな”そもそも論”を展開する方もいます。皆さんけっこう鋭い。

なかでも「沖縄の電気は火力発電」に刺さりました。確かに沖縄には原発が無いし、水力も無い。風力なんか微々たるモノ。かといって太陽光発電だと昼間のみ。昼間に稼働するクルマ用としちゃベストと言えぬ。それでも「強いて言えば」太陽光発電を大々的に取り入れるべきだと思う。もう少し具体的に書けば「リーフを導入した分だけの太陽光発電装置を」。

そうすれば沖縄の電力は”ほぼ”火力だからして、昼間使う電力を太陽光でカバーし、そこで浮いた分のエネルギーを充電に回せばよろしい。といったエネルギー戦略無しでイキナリ「沖縄は島で走行距離短いから電気自動車」という考え方はあまりに短絡的かと。ちなみに火力発電で作った電気を使うより、燃費の良いハイブリッドの方が総合的に見るとECOです。

本日、東京の中野でもリーフの電気自動車が走っていた。沖縄に行ってリーフの試乗をしようか、みたいな企画を立てている自動車雑誌もあるようだけれど、東京でも借りられます。

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5 Responses to “火力発電の沖縄とリーフ”

  1. むら より:

    沖縄のような狭い系で太陽光や風力発電を大々的に取り入れるのは、安定供給面から不可能ではないですか?かつてドイツが大々的に導入できたのは、周辺の国々と電気を融通し合ってるからできたわけで、日本のような所では難しいです。まして沖縄では・・・。

  2. はち より:

    自然エネルギーは、現状ではたしかに電力系統の不安定要因です。しかし長々期的視点で考えれば、分散型大規模容量バッテリー(一部停車中EV)を含めたスマートグリッドシステムによる自然エネルギーの有効活用こそ、究極のエコ。これが実現できれば将来的に火力も原子力も不要となる可能性があります。お金も時間もかかる話ですが、だからこそ沖縄のような中規模孤島でノウハウを蓄積していくことは重要と考えます。

  3. ひろ より:

    自動車もアクセルの開閉を頻繁に行うより一定に保ったほうが燃費が良くなる様に、発電も出力はできるだけ一定に保ち、それに最適化して設計されたプラントを運用するほうがエネルギー効率は良くなります。
    つまり、沖縄の火力発電量を低くするなら、現在の高出力発電所をワンランク低い出力の発電所に建て直す事まで視野に入れなければならないのですが…それって税金で賄うワケですよねぇ…。
    太陽光でカバーして浮いた分を充電に回す…出来れば素晴らしいですが、そう簡単には回せないのが現実です。

  4. G35X より:

    ひろ様が仰るとおり火力発電機も一定出力で発電し続けた方が効率が良いのは当然ですね。沖縄の場合電力を大量に消費する重工業がなく、オフィスや商店ビルでエアコンを使う時間も長いのでで昼間と夜間の電力消費量が大きく変化することはないと思いますが、それでも夜間余る電力は大容量の電池に溜めて昼間の需要時間に放電し電力消費量の平坦化することが望ましいと思います。この目的にはNGKスパークプラグの日本特殊陶業と同系列の日本ガイシが開発したNaS電池を使うのが一番です。 また、台風が多い沖縄の事情を考えると、都市ガス(天然ガス、メタン)を高温に曝し水素を取り出しそれを燃料電池に供給し電気を作るのも良いと思います。主に自動車用に開発が進んでいる燃料電池は触媒の白金に代わる物質も作られるようになり現実のものに近づきつつあります。自動車用には少なくとも50キロワットの出力が必要ですが(ホンダのクラリティーは100キロワット)家庭用であれば5キロワットもあれば十分です。副産物である台所や風呂場用温湯も計算に入れればその効率は高く、さらに恵まれた太陽光の発電と余剰電力を溜める電気自動車やその電池部分のみの固定充電装置(20キロワット時もあれば十分)も組み入れればかなりの高効率が期待されます。地中の配ガス網が完備すれば、台風による停電も心配なくなります。
    天然ガスは石油よりその推定埋蔵量は多く、北米でも輸出する余裕があるので供給元の分散が可能です。また、熱量あたりの価格も電力網の電気やガソリンより安いので、後は燃料電池と蓄電池の価格にかかっています。 どちらも自動車産業が必死でコスト引き下げに励んでいます。

  5. pasta より:

    すべて出力調整可能な火力で発電している沖縄であれば太陽光や風力発電を取り入れるのは本土よりは簡単だと思います。普通は原子力など出力調整ができない発電設備があって発電しすぎが問題になるわけなので、すべてが出力調整が可能な火力であれば太陽光や風力が発電した分だけCO2の発生は減ります。ただし風力は夜の需要が少ない時にも発電してしまうのでそういうときには効率の悪化は避けられませんが、太陽光はそういう心配はないのでどしどし入れればいい。5月の連休で余るほどにならない限りは。電気自動車の分だけ太陽光というのは沖縄の場合にはいい提案ではないでしょうか。

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